韓経:「脱原発・所得主導経済の『コード研究』に嫌気」…離職加速する韓国国策研の研究員たち(2)

  • 2019年6月5日

◆「コード研究、これ以上できない」

4日、経済人文社会研究会所属26カ所の国策研究機関によると、国策研究機関の正規職研究人材の退社者数は2017年134人から2018年187人に増えた。今年に入って4月末まで退社者も77人に達した。国策研究機関を離れる政策ブレーンが急増したのは文在寅政府になって研究方向に対する干渉が深刻化した影響が大きかった。政府発足直後、国策研究機関長の大規模な入れ替えがあった。空席は大統領選挙キャンプの時から所得主導成長、脱原発などを設計した「非主流」学者が埋めた。

経済関連研究機関には「鶴ヒョン(ハクヒョン)学派」〔鶴ヒョン・邊衡尹(ピョン・ヒョンユン)ソウル大学名誉教授に学んだ分配重視の進歩学者の会〕出身が、エネルギー機関には脱原発主義者が選任されるという形だ。ある前職国策研究機関長は「歴代政府も国策研究機関長の席を論功行賞の対象に分類したが、今回の政府はそれが特にひどかった」と話した。

これに伴い「非主流機関長」と研究委員の間の葛藤が激化した。政府政策に不利な結果が出る研究はできるだけ遮断して、政策方向と合致する研究は人材および予算拡大を通じて支援した。保守指向の研究結果を発表してきたある国策研究院上級研究委員は「過去1年に10件水準だった政府研究用役が最近2年間で1~2件に急減した」とし「政策方向にそぐわない用役結果が出るのは明らかなので最初から用役を与えないようだ」と話した。

◆離れるか、戦うか

研究人材の立場ではこのような干渉に抵抗するのは容易ではない。最近、地方大学に席を移したある国策研究機関出身の教授は「関連学界が狭く、異議を提起するとすぐに『政治をしようしている』という烙印が押される」としながら「一生の職場にしたかったが、政権に左右されずに研究したくて席を移した」と話した。

租税財政研究院が代表的な事例だ。租税研関係者は「拡張的財政を好む金裕燦院長の着任後、財政健全性を重視する研究委員と舌戦を繰り広げることもあった」と話した。毎年5人を下回った租税研正規職研究人材の退社者数が昨年17人、今年1~4月に7人に達したのもこれと無関係ではない。金院長はドイツ留学派で、学界では非主流に属する。彼は弘益(ホンイク)大学教授時代の2015年に発表した論文で「所得主導成長が(韓国のような)開放経済でも効果をあげることができ、賃金引き上げや法人税増税も企業競争力に大きな悪影響を及ぼさないだろう」とした。

離職の代わりに「闘争」を選んだ学者も登場した。中小ベンチャー企業部傘下の中小企業研究院は昨年末、労組を設立した。同研究院関係者は「最低賃金の引き上げで中小企業が困難に直面して死に絶える危機だというのに『最低賃金の肯定的影響』報告書を作成している現実が我慢できなかった」と労組設立の背景を説明した。

◆地方移転も原因

2013年から多くの国策研究機関が世宗や蔚山(ウルサン)など地方に移転したことも研究人材の脱出を加速させた要因だ。地方にある研究機関関係者は「研究機関がソウルにある時は地方にある大学に移る人材はほとんどいなかったのに、地方移転後は『どうせ同じ地方』と考えるようになったようだ」とし「上級研究委員を除く彼らの年俸は6000万~7000万ウォン水準で、大学および民間研究所より少なく、引き止める方法がない」とした。

ある前職国策研究院長は「研究の連続性が断絶して国策研究機関の人材の平均的な質が低下すれば国家競争力の低下にも続くかもしれない」と懸念した。