韓経:【社説】造船構造調整を妨げる韓国の「無法」労働組合、世界が見ている

  • 2019年5月24日

ソウル桂洞(ケドン)現代重工業ソウル事務所の前で一昨日に行われた現代重工業と大宇造船海洋の労働組合員およそ1000人のデモは無法地帯を思わせた。全国民主労働組合総連盟(民主労総)金属労働組合所属の両社の労働組合がM&A(企業の合併・買収)反対集会中に警察に暴力を行使した。警察5人(機動警察2人含む)は歯が折れたり手首の靭帯を負傷し、軽傷者も続出した。

労働組合員はポリスライン(警察統制線)を越えて警察を攻撃し、盾を奪い、首をつかみ、地面に倒して公権力を無力化させた。大宇造船の大株主の産業銀行と現代重工業が年初に大宇造船買収契約(MOU)を締結した後に続いている騒動の延長だ。労働組合は産業銀行と現代重工業が株式交換を通じて中間持ち株会社(韓国造船海洋)を作る買収方式が「特恵」だと声を高めた。また人員削減は受け入れられないとして合併白紙のために総力闘争をしている。

労働組合のこうした主張は「反対のための反対」というのが専門家の共通する指摘だ。産業銀行がサムスン重工業にも大宇造船の引き受けを提案するなど公正な手続きを踏んだという点で、特恵売却というのはとんでもない。産業銀行が新設中間持ち株会社の株式7%を確保して今後利益を実現する方式を「安価売却」と批判するのもおかしい。「人員削減」もMOUに「雇用保障条項」があるうえ、両社経営陣が談話で数回約束したという点で説得力を欠く。

今回だけではない。民主労総の根拠のない主張と暴力が繰り返されているという点で心配は深まる。1カ月前には国会の鉄柵を壊して警察と記者に物理力を行使した。民間企業の社長室で暴行事件を起こし、法治の砦である最高裁判所と最高検察庁を占拠したりもした。ブレーキのない暴走にもかかわらず公権力は上部の雰囲気を意識する姿だ。警察は現代重工業違法集会で検挙した12人のうち10人をわずか4時間で釈放した。先月の国会暴力デモ当時の連行者の大半を釈放し、批判が出ると厳正な法治を約束したが、守られなかった。

「労働組合解放区」という懸念の声が強まっているが、政府はILO核心条約批准の強行を宣言した。経済社会労働委員会の「社会的合意」と国会立法を踏むという従来の立場を手のひらを返すように覆した決定だ。国内法と国際条約の間で混乱するのが明らかだが、「親労本性」を遺憾なく発揮した。「ストライキ時の代替労働権」など最小限の使用者の権利を無視した一方的な動きだ。

1999年にワークアウト(企業改善作業)入って以来、大宇造船には7兆ウォン以上の公的資金が投入された。国民経済に大きな負担を与えたことについて労働組合も責任ある態度を見せるべきだが、反省どころか集団利益を前に出し、あちこちから批判が出ている。両社の合併は長期沈滞に苦しむ韓国造船産業の競争力回復に向けて避けられない過程だ。売却を阻止して「国営造船所」として残ろうという構想は共倒れを招くしかない。米国、EU、中国、日本などが反トラスト審査の刃を研いでいる。20年間も「政治の沼」でもがいている大宇造船海洋事態を今回は確実に終えなければいけない。