韓経:改憲を進める安倍首相…新天皇即位すると「戦争できる国」へ

  • 2019年5月6日

安倍晋三首相が新天皇の即位をきっかけに憲法改正を本格的に進める動きを見せている。7月の参議院選挙で勝利した後、来年から改憲を進めていくというのが安倍首相の目標だ。周辺国の反発が予想されるだけでなく日本国内でも改憲の動力がそれほど強くない状況で安倍首相が改憲論をまた持ち出したのは、7月の選挙を控えて支持層を結集するためと分析される。

安倍首相は1日、新天皇の即位まで水面下に隠しておいた改憲の意志をはっきりと表している。欧州訪問中だった先月23日に日本国内超党派国会議員からなる「新憲法制定議員連盟」行事に送ったメッセージが信号弾だった。当時、安倍首相は「令和の新しい時代が始まれば国家の未来像について正面から討論しなければいけない」と述べた。

新天皇の即位後には安倍首相の用語が鮮明になり、発言の強度も強まった。安倍首相は1日、産経新聞のインタビューで「自民党は憲法改正の旗を掲げ続けている」と述べた。また「結党以来の党是であるにもかかわらず、 わが党の中にも改憲に反対する人がいたが、その余地はなくなった」とし「改憲関連の党内の論争は終わった」と声を高めた。3日の「憲法記念日」を迎えて右翼団体に送った映像メッセージでは「憲法にしっかりと『自衛隊』と明記し、違憲論争に終止符を打つ」と発言の強度を高めた。2020年に新憲法を施行する目標について「いまもその気持ちは変わらない」と改憲目標時点も明確にした。

第2次世界大戦の敗戦後に作られた現行の日本国憲法(平和憲法)9条は第1項に戦争放棄を、第2項に戦力不保持を明記している。この条項に基づき日本は外部の攻撃に防御だけをする「専守防衛」に限って認められる。軍隊を保有できず、自衛隊を運営している。安倍首相はこうした戦後体制を「非正常」と見なし、交戦権の確保を「普通の国」化と主張している。安倍首相はひとまず憲法9条を維持したまま自衛隊を明記する改憲をし、その後に9条の1項と2項を変える段階的な改憲を念頭に置いている。

安倍首相がこの時期に改憲論を強調し始めたのは国内政治を意識してのことだという分析が多い。実際に改憲を実現させるためには越えるべき「障害物」も多く、日本国内の改憲世論も強くないからだ。

朝日新聞は「この数年間、衆参両院は安倍首相の構想とは違い改憲作業にあいまいな反応を見せた」と指摘した。今年7月の参議院選挙で与党の支持層を結集して党内紀綱を立て直すために改憲論に火をつけたという見方だ。

改憲するには衆議院(465議席)と参議院(248議席)でそれぞれ定足数の3分の2以上が発議し、国民投票で過半が賛成しなければいけない。現在、衆議院は自民党をはじめ改憲賛成派が3分の2を超えるが、参議院は7月の選挙で与党が圧勝してこそ可能だ。

しかし安倍首相が選挙で勝利しても国民投票を通過するかどうかは依然として未知数だ。最近の朝日新聞の調査によると、安倍首相の改憲案については反対48%、賛成42%と、反対世論が多い。毎日新聞の調査でも改憲反対が48%と、賛成(31%)世論を大きく上回った。

安倍首相は連日「戦争のできる国」のための改憲を促しているが、新天皇は「平和」を強調している。新天皇は4日に皇居で開かれた一般国民招待行事でも「世界の平和を求めつつ、一層の発展を遂げることを心から願う」と述べた。