韓経:【社説】政府も企業もせっかちな性格から抜け出さなくては=韓国

  • 2019年4月25日

サムスン電子の新しいスマートフォン「ギャラクシーフォールド」の発売延期問題は市場と消費者に非常な関心事になった。世界初の折りたたみスマホを先に出すという野心に満ちた計画が発売3日前に中断されたこと自体が8年にわたりこの市場で1位を守ってきたグローバル企業らしくない大きな失策だ。徹底した準備なく慣行的な「速度戦」と「最初万能」にしがみついていたのではないかという疑いを呼び起こすのに十分だ。

サムスン電子がメディアに取材用としてあらかじめ配布した製品に欠陥があるという指摘をすぐに受け入れたのは適切であり、当然だった。「最初」という記録と業界トップ企業の「体面」の代わりに消費者の信頼を選んだことに対しては米国メディアも概ね肯定的に評価している。だが配布して数日で起きたいくつかの問題点を見ると、「開閉テストを20万回もした」と壮語したのが面目を失うほどだ。2016年のバッテリー発火によるギャラクシーノート7の全量リコールで2兆7000億ウォンの損失を出しても品質管理の弱点が相変わらずであることを表した。

今回の事態を禍転じて福となすになるよう技術的に不備な点から補完すべきだがこの機会にサムスン電子がもっと大きな視野で見なければならないことがある。「パリパリ(早く早く)文化」「業界初記録」のような短期観点の成果主義だ。そうでなくとも韓国大企業に見た目にこだわるこうした形の「官僚主義」の弊害ができたという批判が出てきて久しい。

パリパリ文化と早期成果主義の弊害がさらに深刻なのは韓国政府だ。常に市場の冷静な評価を受ける企業は生存次元からも素早い問題修正がなされる。だが政策という「独占供給材」を握った政府は拙速行政で多くの国家的損失を出しても改善する姿は特に見られない。国会も変わらない。

週52時間の無理な労働時間短縮制度が端的な例だ。しっかりとした弾力労働の補完がなく混乱は深刻だ。「時給1万ウォン」という公約を達成するとして無理に引き上げてきた最低賃金も同じだ。さらにあきれるのはこれを主導しておきながらも「こんなに早く上がるとは私も思わなかった」「副作用がこれほどとはそこまで予想できなかった」という話を普通に吐き出す現職と元政策立案者だ。

短期間に失業者を減らし雇用率も高めるとして1兆ウォン単位の財政を平気で投入するのも政府自らが招いた災いを早期に解消するとしてあたふたする格好だ。夜11時に騒ぎを起こして開通した第5世代(5G)通信網も「世界初」というタイトルはどうにか握った。だが最初の記録よりもっと重要なのが「最高」の技術と品質確保だ。このためには企業の足を引っ張る通信政策の換骨奪胎が至急だ。

企業も政府も変わらなければならない。外形よりは内実に、速度よりは品質に注目する時になった。完全独占状態の行政と政策ではもっとそうだ。資本も技術も不足した時代とは違う。いまはすべてが融合し創意的に再解釈される第4次産業革命時代だ。小品種大量生産時代には通じた「パリパリ」のせっかちな性格に閉じ込められた社会と組織では完全な未来を期待することはできない。