韓経:政府と「コード」合わせるのに汲々とした韓国金融圏3大研究院…ポピュリズムの弊害には口閉ざす

  • 2019年4月23日

資本市場研究院の朴英錫院長が22日に銀行会館で開かれた「文在寅政権の金融政策評価と今後の課題」セミナーで開会あいさつをしている。

「政府の金融政策で金融を眺める国民の視線が良くなった」(朴英錫資本市場研究院長)

「市場が安定し、生産的・包容的金融が拡大した」(李秉允金融研究院選任研究委員)

22日にソウルの銀行会館で「文在寅(ムン・ジェイン)政権の金融政策評価と今後の課題」という主題でセミナーが開かれた。文在寅政権発足2年を迎えて金融圏3大研究院である金融研究院、資本市場研究院、保険研究院が共同主催した行事だ。セミナー主題発表では政府が核心課題として掲げた生産的・包容的・革新的金融政策に対する肯定的な評価があふれた。政府の金融政策基調に過度に便乗し「コード合わせ」に汲々としたのではないかという指摘も提起された。

「金融政策全般に対する評価と課題」という主題を発表した金融研究院は、韓国政府が2年間に展開した全般的な金融政策成果に対し肯定的に評価した。中小企業に資金供給を増やした生産的金融と脆弱借主のための包容的金融政策に高い点数を与えた。その上で政府が金融規制サンドボックスなどを通じて金融産業の競争と革新を促進していると評価した。

金融研究院は今後の課題として、金融産業自体の低い競争力を早急に改善しなければならないと指摘した。韓国の金融会社が内需に重点を置き海外の金融会社に比べ収益性が低いというのが金融研究院の説明だ。

資本市場研究院は「革新成長に向けた金融政策」という主題で発表した。資本市場研究院も革新成長生態系構築に向けた冒険資本供給活性化など政府政策に対し高い点数を与えた。主題発表に先立ち開会あいさつをした朴英錫(パク・ヨンソク)院長は、政府の革新成長対策が大きな成果を上げたと評価した。「金融産業革新政策評価と課題」という主題で発表した保険研究院も金融会社支配構造と金融消費者保護政策に対し肯定的に評価した。

この日のセミナーではカード手数料と貸出金利・保険料引き下げなど金融ポピュリズムを前面に出した「官僚支配金融」を指摘する声はどの機関からも提起されなかった。「現政権では金融を他の産業に資金を出す通路とだけ考え産業として見ていない」という金融圏の全般的な懸念とはかけ離れたという指摘が出る。

金融圏では金融圏代表3大研究院が共同主催したこの日の行事に対してあきれたという反応が出てきた。ある銀行関係者は「政府の金融政策に対し批判的な内容がただの一行もなかったということは衝撃的」と指摘した。金融圏では金融圏研究院が政府の顔色をうかがうのに汲々としているという見方が支配的だ。金融研究院と資本市場研究院、保険研究院はそれぞれ銀行と金融投資会社、保険会社などを会員に置いている。運営費も会員企業からの出資金で運営される。それでも研究院が政府の「コード」にばかり合わせた報告書や研究結果を出しているということが金融関係者らの共通した指摘だ。

金融圏関係者は「民間機関であるこれら研究院が人事と予算などでは事実上金融委員会の統制を受けているため政府の影響が大きく作用する」と話した。金融委員会が発注する研究分析もほとんどを金融研究院などが遂行する。都市銀行関係者は「民間研究院が政府金融政策に過度に便乗して金融会社と見解の違いを見せる場合も多い。自らを政府系研究機関と考えているようだ」と指摘した。