韓経:「移民庁設立し人材誘致」…「底抜けの壺に水を注ぐ」韓国の低出産対策、全面修正の声高まる

  • 2019年3月29日

韓国政府は低出産基本計画を初めて出した2006年から昨年まで低出産対策に152兆ウォン(約14兆8000億円)を注ぎ込んだ。しかし、出生率は下がり続け、ついに28日には統計庁が「ことしから死亡者数が出生数より多くなる『人口自然減少』が始まる」という推計結果を出す状況に到った。

福祉一辺倒の政府政策が低出産問題を悪化させたというのが専門家らの診断だ。漢陽大学政策学科のイ・サムシク教授は「低出産問題の解決に巨額を注ぎ込んだが、多少ののお金を出したからと言って出生率が上がりはしないということが証明された」とし、「教育から労働市場まで社会構造をすべてまとめた対策がなければ正常な出生率を回復することはできない」と指摘した。

完全にアプローチの仕方を変え、移民拡大などにより「人口絶壁」に対応しなければならないという意見も多い。尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)元企画財政部長官は「移民庁を設立し、新興国から技術力を備えた若い人材を連れてきてこそ生産人口減少の経済的衝撃に耐えることができる」とし、「政府が効果のない低出産対策にしがみつくより、果敢に対応の仕方を変えなければならない」と強調した。卞良均(ビョン・ヤンギュン)元青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長も2017年の著書『経済哲学の転換』で移民庁を設立し、海外の優秀な人材の誘致に尽力すべきだと書いた。

30年間余り低出産問題と戦ってきた隣国、日本は転向的人口政策で成功を収めた代表的事例だ。日本は1989年に合計特殊出生率(ひとりの女性が生涯に生む子供の数)が1.57まで下がる「1.57ショック」を経験し、本格的な出産関連福祉政策を出し始めた。しかし、投じた時間と財政に比べて成果が不十分だったため高級技術人材に門戸を拡大し、内閣府に人口問題を担当する長官職を新設するなど画期的な人口政策を行った。このような努力のおかげで2005年に1.26人だった日本の合計特殊出生率は毎年小幅上昇し、2016年には1.43人に上がった。

政府は統計庁人口推計発表後、「人口問題が非常に深刻だということを再認識した」とし、「雇用労働部や保健福祉部、教育部、産業通商資源部など関係部署が参加する『汎政府人口政策タスクフォース(TF)』を来月新設し、関連対策を新たに議論する」と明らかにした。