韓経:【コラム】韓国、シェアサイクルは増えるが安全は後回し

  • 2019年3月25日

ある友人はソウル・光化門(クァンファムン)周辺で酒を飲んだ夜には必ずソウル市が運営するシェアサイクルに乗って家に帰る。遅い時間でタクシーが捕まりにくい上、利用料も安いためだ。車が通る道路は危険なため歩道を走る。ヘルメットもかぶらずにだ。

摘発されれば飲酒自転車運転で3万ウォン、歩道走行でさらに3万ウォンの罰金を払わなければならないと忠告しても彼は「どうせ取り締まっていない」と堂々としている。

このほどカカオが電気自転車のシェアサイクルのテストサービスを開始した。同社は「最近脚光を浴びている共有経済基盤サービスであり、都心の粒子状物質問題を解決できる事業だ」と紹介した。来月にはソカーが投資したスタートアップ(新生ベンチャー企業)ナイントゥワンも電気自転車のシェアサイクルサービスを始める。昨年サービスを開始した電動キックボード共有サービスのキックゴーイングまで加えるとシェアライド市場はこの1~2年間で急速に拡大している。

だがシェアサイクル関連の交通法規と使用者安全対策は問題だらけだ。ソウル市のシェアサイクルだけ見てもそうだ。ヘルメットを使って利用する使用者を見つけるのは至難だ。ソウル市だけでなく他のシェアサイクル事業者も安全には無関心だ。ヘルメットのレンタルサービスを準備している所はない。今後の計画もないという。電気自転車は一般の自転車とは違い時速20~25キロメートルで走ることができ安全管理がさらに要求されるが安全対策は抜け落ちている格好だ。

自転車の歩道走行も問題だ。道路交通法によると一般自転車は老弱者に限り歩道走行を例外的に許容している。だが電気自転車は原動機に分類され道路を走らなければならない。自転車専用道路は違法駐車の自動車に占拠されて久しい。これほどならヘルメットなく自転車のサドルに座る使用者は岐路に立つことになる。法を守るために危険千万な自動車道路を走るか、そうでなければ罰金3万ウォンを甘受して歩道を行くか。

道路交通法を作り直そうとか、このサービスを制限しようという話ではない。新しい産業と使用者の安全、法をすべて満足させられる賢明な答えを探すための社会的公論化が必要な時だ。