韓経:韓国政府が投資すれば中国企業が儲けるドローン市場

  • 2019年3月22日

「我々がテレビ、スマートフォンをたくさん売ればお金は日本企業が儲ける」

何年か前にサムスン電子の人々が言ったことだ。部品の素材の相当数を日本から購入し完成品を生産していたためだ。最近はドローン(無人航空機)企業がこのような危機感を感じている。国家が日本から中国に変わったのが違いと言えば違いだ。韓国産業通商資源部傘下の韓国ドローン産業協会のパク・ソクチョン会長は「ドローンの核心部品であるモーター、バッテリー、飛行制御装置などはすべて中国製」とし、「政府がドローン市場を扶養すればその受恵者は中国になる可能性が高い」と話した。

ドローン産業協会によると韓国のドローン製造業者は約120社だ。そのうち24社は軍隊だけにドローンを供給する防衛産業関連企業だ。防衛産業関連企業を除けば残りの90社余りの大多数が5人以下の小企業だ。集計に含まれない1人の零細企業まで合わせればドローン関連業者の数はもっと多い。しかし、これらの業者は核心技術なしに組み立てる場合が大半だ。モーターや飛行制御装置、バッテリーはもちろん、プラスチック本体まですべて中国製だ。

韓国政府は2017年に700億ウォン(約69億円)水準である国内ドローン産業の規模を2026年までに4兆4000億ウォンに育てるための「ドローン産業総合計画」を発表した。公共機関が5年間ドローン3700台余り(3500億ウォン)を購入するようにし、市場を育てるというのが核心だ。政府のドローン産業浮揚策が中国業者腹を肥やすことに転落することができるという指摘が出る背景だ。

公共機関が愛用する国の市場に上がってきた撮影などドローン関連サービスも韓国製ドローンを活用した事例は見つけ難い。ある業界関係者は「国の市場に上がってきたドローン撮影サービスは10件中9件が中国DJI(世界1位ドローン業者)製品を活用したもの」と明らかにした。

出口がないわけではない。ドローン業界は中国ドローン業者が「征服した」趣味・産業用(撮影用)ドローンの代わりに任務遂行用ドローンに可能性を探っている。任務遂行用ドローンは国立公園を長時間飛んで監視したり、高圧電線に沿って長距離を飛行しながら点検する形で使えるドローンだ。

建国(コングク)大学航空宇宙情報システム工学科のユン・グァンジュン教授は「任務遂行用ドローンの役割は主に長時間空に浮上し地上を観察するということだと考えると相対的に中国で発達が遅かった」とし、「業界の話題は長時間空を飛んで地上を監視できる任務型ドローン」と話した。

業界では韓国が任務型ドローン市場で追い抜いたが機会を逃したという指摘も出ている。DJIが世界ドローン市場を征服する前の2012年に韓国航空宇宙研究院が世界で2番目にティルトローター型無人航空機を独自に開発し、飛行試験に成功した。

ティルトローター型とは滑走路ではヘリコプターのようにプロペラを水平に回転させて垂直に浮び上がった後、プロペラの方向をかえて一般の飛行機のように飛んで行く形態をいう。最近世界で一般化した任務型ドローンがこのような形だ。撮影用ドローンより俊敏な飛行はできないもののエネルギー効率が良く長時間の飛行が可能だ。しかし、航空宇宙研究院で作った無人機は商用化できなかった。当時、航空宇宙研究院の無人機を使うと買って出た公共機関がなかったためだ。

その後7年が過ぎ、国内中小企業「DRONEIT」が米国でティルトローター型無人機を導入した。米国ドローン「MILVUS(ミルバス)」だ。リチウムイオンバッテリーの代わりに化石燃料を入れ滞空時間を増やしたヘリコプター形態ドローンも自主開発中だ。

それでも幸いなのは最近LGエレクトロニクスが国内大手企業で初めてドローン関連部品をリリースした。国内で初めて飛行制御装置など核心部品を自主開発し公開した。ユン教授は「国内の中小企業が中国製部品を利用してドローンを生産することにばかり汲々とした状況で大企業が参加したのは鼓舞的」とし、「LGエレクトロニクスの部品は低価格ドローンの代わりに付加価値が高い任務遂行用ドローンとして利用するのに適しているだろう」と説明した。