韓経:広がる韓中の空の道…LCC「路線確保戦争」

  • 2019年3月19日

韓国系航空会社の中国路線確保戦が幕を上げた。韓国政府と中国政府が両国を結ぶ空路を5年ぶりに大幅に拡大することで合意してだ。仁川(インチョン)~北京・上海などの路線は大韓航空とアシアナ航空が独占してきた「ドル箱路線」だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)問題以降落ち込んでいた中国人観光客が近く再び増えるだろうとの観測も出ている。航空会社間の輸送権確保争いが激しくなる公算が大きい理由だ。

◇LCC「輸送権確保する」

韓国政府と中国政府は15日、両国間の旅客輸送権を週548便から週608便に60便増やすことで合意した。北京の新空港である大興空港が9月に開港する点を考慮し、仁川~北京路線は週31便から45便に14便増やす。仁川から上海、延吉、深セン、瀋陽路線と、釜山~上海路線など人気路線も週7便ずつ増やす。これら路線には中国の航空会社と大韓航空、アシアナ航空などが就航している。

新規航空会社の参入制限で中国進出が困難だった格安航空会社(LCC)はより積極的な攻勢に出る見通しだ。LCC関係者は「これまでLCCが就航できなかった北京と上海の扉が開いたという点で象徴性が大きい。すべてのLCCが死活をかけて輸送権割り当てを準備している」と話した。

イースター航空は韓中路線運営経験が豊富な点を強調する計画だ。同社は清州(チョンジュ)から瀋陽、上海、ハルビン、大連、寧波、延吉、済州(チェジュ)から泉州など韓国系LCCで最も多くの韓中輸送権を持っている。チェジュ航空はこれまで積極的に地方空港活性化に乗り出しているだけに地方空港と中国を結ぶ路線競争に有利と判断している。チェジュ航空の国際線旅客数のうち、金海(キムヘ)、済州(チェジュ)、務安(ムアン)、大邱(テグ)、清州(チョンジュ)の地方空港が占める割合は2014年の12.6%から昨年は21.5%と急成長した。エアソウルは他のLCCに比べ供給座席が多いという点を掲げるとみられる。このほかのLCCも大手航空会社より安い価格で航空券を提供する点を前面に出し輸送権確保戦に飛び込む見通しだ。

◇中国系航空会社の路線独占を懸念

本格的な輸送権拡大に先立ち中国系航空会社の浮上を懸念する声も少なくない。中国が莫大な政府補助金を利用して航空券価格を引き下げて韓国系航空会社を枯死させた後に影響力を育てる恐れがあると指摘される。中国政府が国内線を縮小して国際線を拡大する傾向という点もこうした主張を後押しする。中国系航空会社が保有する航空機のうち2017年基準で87%の2787機が小型機のため韓国、日本、東南アジアなど運航距離が短い周辺国に低価格物量攻勢を広げかねないという話だ。

実際に米国アメリカン航空とハワイアン航空は中国系航空会社の低価格攻勢に押され一部中国路線から撤退した。キャセイパシフィックとタイ航空などアジア系の航空会社も業績悪化により人材を減らすなど構造調整をしている。