韓経:「グローバル証券市場は短期過熱段階に進入…韓国など新興国の債券投資魅力高い」

  • 2019年3月6日

「今年に入り株式を含めたリスク資産が強勢です。だがグローバル株式市場の上昇が継続するとみるのは難しいです。年間期待収益率を考慮すると短期過熱段階に進入したと判断します」。

最近訪韓したマッコーリー投信運用グローバル債券のロジャー・アーリー最高投資責任者(CIO)は5日、韓国経済新聞とのインタビューで「株式市場が過度に速いスピードで反騰している」としてこのように話した。1~2月にニューヨーク証券市場でS&P500指数は11.1%上昇した。毎年最初の2カ月を基準として1991年から29年ぶりに最も高い上昇率だ。

アーリーCIOは米連邦準備制度理事会(FRB)、フェデラル運用、チャートウェル投資パートナーズなどを経て2007年からマッコーリー投資運用で働いている。1984年から30年以上グローバル債券を運用してきた。彼は今年米国が金利を引き上げないと予想した。雇用指標が依然として好調を見せているがインフレ圧力が弱まった点を根拠に挙げた。FRBのパウエル議長が「通貨政策でも忍耐心を持ちたい」と繰り返し発言するのも基準金利を現水準である年2.25~2.50%で据え置くとの趣旨と解釈した。年初にグローバル証券市場はFRBの動きに歓呼してラリーを続けてきた。

だが昨年末に市場急落を呼び起こした景気低迷の可能性が減ったものではないというのがアーリーCIOの見解だ。米中貿易紛争、英国の欧州連合(EU)離脱交渉などグローバル不確実性が相変わらずであるためだ。彼は「米中貿易摩擦が完全に解消されるにはトランプ米大統領が勝利を包装しなければならない。中国が弱い立場で交渉するのではないため簡単にプレゼントを出しはしないだろう」と予想した。彼は「米国の法人税減税効果と企業の業績改善幅もますます減っている。証券市場でトランプ大統領の業績は2018年が最高になるだろう」と話した。

米国10年物国債と2年物国債の長短期金利差(収益率曲線)逆転の可能性も依然として残っているとみた。現在の長短期金利差は20bp(1bp=0.01ポイント)以下で動いている。2008年の金融危機以降で最も低い水準だ。歴史的に長短期金利差が逆転するとほとんど景気低迷や金融危機が迫ったケースだった。

アーリーCIOは「経験的に長短期金利差逆転が景気下降を予測する確率はとても高かった。現在のような流れならば十分に逆転する可能性がある」と話した。続けて「長短期金利逆転が起きた後実際に景気下降が現れるまで相当な偏差があるが2020年以降の景気状況に対しては明確に気を付ける必要がある」と強調した。「危機は株式、債券、不動産などの価格偏差が過度に広がって現れる可能性がある」と話した。

アーリーCIOは先進国の債券より新興国の債券の投資魅力がさらに高いとみた。彼は「今年新興国債券が収益率を挽回しているが中長期的に見ると依然として先進国の債券に比べ低評価状態が維持されている」と話した。新興国の債券の中でもブラジル、ロシアなど資源依存度が高い新興国よりは韓国のように基礎産業が堅固な国の債券の投資魅力が高いと診断した。彼は「韓国は経済健全性が高いながら非常に低評価された国」と話した。

海外高収益・高リスク債券であるハイイールド債券の投資魅力度は年初に比べ低くなったと分析した。ハイイールドファンドは格付けが低い債券(BB+以下の社債)に投資する商品だ。主に米国と欧州の多様な優先担保ハイイールド債券に分散投資する。アーリーCIOは「年間期待収益率に照らしてみると今後期待できる収益は高くない。現時点で投資するのは推薦しない」と助言した。