M&A加速、大物CEOと対話…大きな絵を描くサムスン電子副会長(2)

  • 2015年2月25日

昨年10月にはマーク・ザッカーバーグ・フェイスブックCEOがサムスン瑞草(ソチョ)社屋を訪れた。当時、ザッカーバーグCEOは李副会長に会った後、フェイスブックの役員約40人とともに京畿道華城のサムスン電子半導体工場を視察し、感嘆の声を連発した。サムスンとしては未来の競争力に重要なコンテンツ分野の企業を確実に友軍とする瞬間だった。

李副会長は昨年11月にはスイス・バーゼルに本社を置く多国籍製薬企業ロシュを訪問し、シュワンCEOとバイオ・製薬分野の協力案について議論した。バイオ・製薬は自動車用電池、医療機器、太陽電池、LED(発光ダイオード)とともにサムスンが2010年に5大未来産業に選んだ事業。李副会長は特にバイオ・製薬分野に関心が多いという。

李副会長がこのように未来の産業に集中するのは、これまで莫大な利益をもたらしてきたスマートフォン事業の好況が終わると判断しているからだ。サムスン電子は昨年、スマートフォンの不振で9年ぶりに売上高が減少した。これを受け、新しい産業としてモノのインターネット(IoT)、企業間取引(B2B)などを前面に出しているが、まだ収益性は検証されていない。

李会長がグローバル企業に育てたサムスンをさらに一段階引き上げなければいけないという負担も少なくない。李副会長は普段から「(李健熙)会長が成長させた会社を単に維持するだけではいけないというのが私の最も大きなストレス」と吐露しているという。英経済週刊誌エコノミストは昨年、「李副会長の気さくで謙虚な性格は、サムスンがIT人材を誘致し、グローバル企業と協力するうえで有利」としながらも「李副会長が過去の李会長がしたように『妻と子を除いてすべて変えろ』という宣言をしなければいけないかもしれない」と指摘した。サムスンがさらに飛躍するためには、李副会長が今よりも速い革新を実現しなければいけないということだ。