【社説】「究極目標は米国民の安全」…韓国の安保はどうなるのか

  • 2019年1月15日

2回目の米朝首脳会談が差し迫っているというシグナルがあふれる中で北朝鮮の非核化と関連し、懸念の兆しが出ている。ポンペオ米国務長官が米朝交渉と関連し、「究極的目標は米国民の安全」と述べたのが代表的だ。「米国民に対する危険をどうすれば減らしていけるかに関し進展している」としてこのように話したが、韓国の安保と直結した問題であり韓国としては緊張感を持って注視せざるをえない。

ポンペオ長官の発言が心配なのは、北朝鮮の核交渉の重心が完全な非核化から米本土を脅かす大陸間弾道ミサイル(ICBM)除去にシフトするのではないかとの解釈を生んでいるためだ。「完全な非核化に到達しなければならない」と付け加えたが、傍点は米国の安全に付けられたというのが専門家らの分析だ。

トランプ政権がICBM除去に交渉の焦点を合わせるという観測は根強く提起されてきた。北朝鮮の非核化は達成するのが容易でなく、表では非核化を掲げながら実質的にはICBM除去と核凍結にまず合意できるということだ。トランプ大統領が昨年「戦争をしたとしてもあちら側でして、数千人が死んでもあちら側で死ぬ」と話したことでこうした観測に力を加えている。こうした見通しが現実化するならば韓国国民は北朝鮮の核弾頭を頭に載せて生きていかなければならない。悪夢に違いない。

こうした状況で北朝鮮は核放棄どころか1回目の米朝首脳会談を核軍縮会談と包装して住民らに宣伝してきた。「核保有国」の地位で米国と軍縮交渉を推進するという見通しも多い。さらに心配なのは最近の韓半島(朝鮮半島)周辺状況だ。在日米軍司令部は独自制作した動画で、北朝鮮を中国・ロシアとともに核保有宣言国に分類した。北朝鮮を核保有国と認定し、それに基づいた戦略改編に入ったという分析が出ている。韓国内では北朝鮮非核化に進展がないのに開城(ケソン)工業団地稼動と金剛山(クムガンサン)観光再開などが議論され続けている。

このままでは2回目の米朝首脳会談で韓国国民の安慰を保障できない側で結論が出ないとも限らない。北朝鮮の非核化は韓国の生存がかかった問題だ。どのような場合にも韓国の安保が犠牲になることがないようにしなければならない。韓国政府から「北朝鮮の核廃棄が先」という本質を曇らせてはならないだろう。