韓経:韓国自動車業界「来年は危機がピークに達するだろう」

  • 2018年12月31日

韓国の自動車業界がまだ来年に何台の車を生産し、内外の市場で何台を売れるか計画を立てられていないことが30日までに確認された。通貨危機以降初めての出来事だ。業界をめぐる環境が過去最悪水準に悪化し、来年の見通しすら容易にはできない結果と分析される。ある自動車メーカー関係者は「今年本格的に始まった自動車産業の危機は来年がピークだろう。来年をうまく乗り越えられないメーカーは今後抜け出すことのできないどん底に陥りかねない」と予想する。

◇来年の報告書も出せない自動車協会

韓国の自動車メーカーが加盟する韓国自動車産業協会は毎年11~12月に翌年の自動車産業を予想する報告書を出す。2000年から1年も欠かさなかった。だが協会は2019年の見通し報告書を新年を2日前にした時点でも出せずにいる。一部自動車メーカーが来年の生産・販売計画をまだまとめていないためだ。協会は各自動車メーカーから翌年の計画を受け取り、これを基に見通し報告書を出す。協会関係者は「来年は事業環境があまりに悪く予測不可能な変数も多いとみられ、自動車メーカーが中途半端に計画を組めない状況。来年初めに報告書を出す計画だ」と話す。一部では協会が来年の見通し報告書を最初から発行しない案も検討したという話が出ている。

自動車産業協会は来年の生産見通しを400万台水準と発表する可能性が高い。400万台は韓国の自動車業界で「マジノ線」同然の数字だ。韓国は2007年に初めて400万台以上の車を生産し、金融危機の衝撃波を受けた2008年と2009年を除けば毎年400万台レベルを守った。年間生産台数が400万台以下に落ちるということは金融危機ほどの大きな危機が迫っているという意味と解釈できる。

現場では来年400万台の生産は容易でないという観測がさらに多く出ている。今年の生産台数も400万台を下回るところだった。今年1~11月の累積生産台数は366万3511台だった。11月と12月にメーカーが生産量を多少増やし400万台をかろうじて超えたという。韓国政府関係者らは先月までも各種自動車関連行事に参加するたびに「今年400万台を守るのが最大目標」と話した。一部業界関係者は政府が400万台を守るために各企業に生産台数を増やすようそれとなく圧力をかけたのではないかとの疑惑も提起する。

◇関税爆弾リスクに最低賃金負担まで

今年韓国の自動車業界はさまざまな理由で困難を経験した。最大手の現代・起亜自動車は米国と中国など主要市場で販売不振を体験した。スポーツ多目的車(SUV)がセダン市場を代替していくトレンドについて行くことができなかった結果だ。7-9月期には単発の費用が発生し「業績ショック」を体験しなければならなかった。韓国GMは全羅北道群山(チョンラブクド・クンサン)工場をついに閉鎖した。生産規模は減り、労使対立は1年近く続いている。双竜自動車は7四半期連続で赤字を出していて、ルノーサムスン自動車も不振の泥沼から抜け出せずにいる。国内市場の競争者である輸入車ブランドは過去最大の実績を記録した。

問題は来年がさらに厳しいという事実だ。世界の自動車需要は今年より減るという観測が支配的だ。現代・起亜自動車をはじめとする主要自動車メーカーが海外市場での不振を来年は挽回するとは期待しにくい。中国メーカーや電気自動車専門メーカーなど新たな競争者は着実に市場を奪っている。米国政府が脅し文句の通りに輸入自動車に20~25%ほどの高率の関税を課すことに決めれば年間85万台の輸出の道が閉ざされる。

最低賃金の急激な引き上げも悪材料のひとつだ。来年の最低賃金は今年の1時間当たり7530ウォンより10.9%多い8350ウォンだ。有給休日を最低賃金算定基準時間に含ませる最低賃金法施行令改定案が31日の閣議を通過すれば初任給が5500万ウォンほどである現代・起亜自動車だけで8200人程度が最低賃金違反になる。人件費負担が増えれば価格競争力が落ちるほかなく、結局販売不振をあおる可能性が高いと専門家らは分析している。