韓経:【取材手帳】「中身」のない韓国政府の造船産業活力向上案

  • 2018年11月27日

「中身のないその場しのぎで効力のない処方です」。

22日に韓国政府が出した「造船産業活力向上案」に対するある造船業構造調整専門家の評価だ。中小型造船会社の再建に焦点を合わせた今回の対策の核心は2025年までに140隻の液化天然ガス(LNG)燃料推進船舶を発注し7000億ウォン(約702億円)の新規金融を支援するというものだ。

専門家らは韓国造船業の過剰競争問題を解消するいかなる代案も見つけられないという点で失望感を示している。10社ほどの中型造船会社が「チキンゲーム」を行う中小造船市場に今回の発注が「恵みの雨」の役割にはなるだろうが、安値受注競争で不健全化した産業構造を変えるには助けにならないだろうという懸念からだ。

民間海運会社が親環境船舶発注に積極的に取り組むかも未知数だ。高価な燃料供給設備と運航費用を負担しなければならないLNG推進船の経済性議論は依然続いているためだ。政府計画に含まれたLNG推進船140隻のうち公共部門の発注は40隻で、残りの100隻は民間の割り当てだ。この計画は2020年の国際海事機関(IMO)の硫黄酸化物(SOx)規制施行により民間発注が増えるだろうという前提が背景にある。

だが海運業界では民間海運会社が積極的な発注に出るかに疑問を示している。IMO規制が本格施行されても船主は船体価格の5%ほどの費用を払って脱硫装置を設置する可能性が高いためだ。金融支援策に対してもしらけた反応だ。既存の前受金払い戻し保証(RG)プログラム規模を1000億ウォンから2000億ウォンに拡大する対策は中型タンカー5~6隻の受注を支援すれば枯渇する。造船防衛産業事業者に3000億ウォンの製作金融を支援するのも韓国政府が4月に出した対策に数字だけ追加したものだ。

現場では政府が産業構造改編に積極的に取り組むことを注文している。韓国政府は「業界自律の合従連衡を通じてグローバル競争力を備えた中堅造船会社を育成する」として民間に役割を渡したが、大多数の企業は目の前の流動性危機解決に汲々とした状況であるためだ。「中小造船会社の統廃合などが先行しないならどのような対策も臨機応変にとどまる」という構造調整専門家らの声に耳を傾けなければならない。