韓経:現代自動車の株価・業績10年前水準に…米の関税爆弾現実化も懸念

  • 2018年11月14日

韓国自動車業界の「長兄」である現代自動車の株価と業績が10年前の水準に落ち込んだ。現代自動車を含む自動車メーカーの今年の国内生産台数もちょうど10年前に戻る様相だ。中国と米国市場の販売不振に米中貿易戦争、ウォン高、環境規制強化などあらゆる悪材料に巻き込まれなかなかどん底から抜け出せずにいるという診断だ。流れ弾に当たった部品業界は枯死直前だ。手を付ける暇もなく倒産する部品メーカーが続出している。

◇自動車産業の危機長期化

13日の有価証券市場で現代自動車の株価は取引時間中に一時9万9600ウォンまで落ち10万ウォンを割り込んだ。現代自動車の株価が取引時間中に10万ウォン以下に下がったのは2009年12月1日に9万9000ウォンを記録してから約9年ぶりだ。この日現代自動車の株価は10万ウォンを割り込んだ後安値買いの動きが流入し500ウォン上がった10万2500ウォンで取引を終えた。今年に入り現代自動車の株価は4月24日に16万5500ウォンでピークに達してから下り坂を歩んでいる。

業績も10年前水準に後退した。現代自動車の7-9月期営業利益2889億ウォンは前年同期比76.0%の急減だ。昨年7-9月期の4分の1以下の水準だ。2010年に新国際会計基準(IFRS)を導入してから四半期基準で最低だ。この余波で現代自動車は20年ぶりに国際金融市場で格付けが引き下げられる屈辱まで体験した。現代自動車だけではない。起亜自動車、双竜自動車など他の看板企業の業績も相次ぎ急落した。

韓国の自動車生産台数も後退中だ。専門家らは今年の国内自動車生産台数が年初予想値の410万台より低い395万台水準にとどまるとみている。国内自動車生産台数は金融危機直後の2008~2009年を除き一度も400万台を下回ったことはない。

この渦中に「トランプ発関税爆弾」が現実化するのではないかとの懸念まで大きくなっている。トランプ米大統領はこの日ホワイトハウス通商チーム高官と会い関税賦課計画について議論した。米ホワイトハウスは商務省が提出した調査結果報告書草案に基づき関税賦課の検討をし始めた。米国政府が輸入自動車と部品に20~25%ほどの高率関税をかければ年間85万台の輸出の道が閉ざされる。年産30万台の群山(クンサン)工場3カ所分を一度に閉鎖しなければならない量だ。

自動車産業の危機が予想より長期化し、「成長エンジン」まで止まるのではないかとの懸念も出ている。産業研究院のイ・ハング研究委員は「政府の短期的金融支援も必要だが今後自動車業界の『過剰生産体制』を調整し、部品メーカーの構造調整を調節する中長期産業対策をまとめなければならない」と診断した。

◇崩壊する自動車部品業界

自動車業界の不振は部品業界に転移している。工場稼動率は下がり続け、赤字を出す企業が続出している。倒産する企業も増加している。最近では現代・起亜自動車の2次協力業者であるナノミクとその関連会社であるナノミクアートが法定管理に入ったことが確認された。大邱(テグ)地裁は12日、両社に対する再建手続き開始決定を下した。ナノミクは2008年に設立されたベアリング生産業者で、現代・起亜自動車1次協力会社である日進(イルジン)ベアリングに納品してきた。部品業界関係者は「ナノミクが業績不振から金融利子に耐えられなくなり法定管理を申請することになった」と話した。

今年に入り部品メーカーが法定管理やワークアウト(企業再建プログラム)を申請する事例は続出している。6月には現代自動車の1次協力会社であるリハンがワークアウトを申請した。現代自動車1次協力会社がワークアウトを申請したのは1997年の通貨危機以降で初めてだ。続いて中堅部品メーカーのダイナメックとクムムン産業なども法定管理に入った。

韓国政府は経営難に陥る中小部品メーカーに今月1日から提供している優待保証規模をこれまでの1兆ウォンから追加拡大することにした。都市銀行が業況不振を理由に部品メーカーに対する無分別な与信回収を防ぐために集中点検もすることにした。崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長はこの日京畿道華城市(キョンギド・ファソンシ)にある部品メーカーのソジン産業の工場で開かれた懇談会で、「都市銀行は与信を一括回収するより競争力はあるが一時的に流動性危機に陥った企業を選別して積極的に支援すべき」と強調した。