韓経:「兵器国産化率5年にわたり足踏み…青瓦台にコントロールタワー設けなくては」=韓国

  • 2018年11月7日

イスラエルの防衛産業事業者エアロスペースは先月7億7700万ドル規模のミサイル防衛システム「LRSAM」をインド海軍に供給する契約を結んだ。海上の軍艦から半径70キロメートル以内に飛んでくるミサイルを迎撃する先端兵器だ。イスラエルは政府予算比の国防費の割合が15%水準で韓国と似ているが、グローバル防衛産業輸出市場シェアは2.2%で韓国の0.7%の3倍を上回る。イスラエル政府が許可と保安監督を除き防衛産業事業者の規制を最小化した結果だというのが防衛産業業界の分析だ。韓国防衛産業学会のチェ・ウソク会長は、「主要兵器の国産化比率を高められるよう各種規制を緩和してこそ輸出も増やせる。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が直接乗り出して防衛産業のコントロールタワーを構築しなければならない」と話した。

◇国産化率から高めなくては

防衛産業企業の団体である韓国防衛産業振興会が6日に明らかにしたところによると、昨年の韓国の防衛産業物資国産化率は66.3%で前年の66.1%より0.2ポイント上昇するのにとどまった。防衛産業物資の国産化率は2013年の63.2%から5年にわたり60%水準で足踏みしている。国防研究開発予算が韓国の半分に満たない日本の国産化率は90%に達する。

防衛産業業界では「国産化率がこのように低いのにどこの国が韓国の兵器を輸入しようとするだろうか」と不満の声を出している。独自に兵器を開発できる環境作りが急がれるという主張が説得力を得る理由だ。防衛産業振興会のアン・サンナム対外協力チーム長は、「品質に問題が生じたり開発が遅れれば『防衛産業不正』から思い出される社会的認識が広がっている。米国では開発遅延を試行錯誤程度とみなしている」と話した。

過度な性能要求条件(ROC)と余裕のない開発期間も国産化率が低い原因のひとつに挙げられる。現代ロテムの次期戦術橋梁開発事業が代表的だ。戦術橋梁は戦時に橋が破壊された時に臨時に設置する橋だ。現代ロテムは2003年に軍の要請により60メートルの橋梁開発に入った。だが技術的な問題により60メートル級ではなく53メートル級の橋梁開発に成功した。防衛事業庁は目標値に達していないとして予算204億ウォンを還収していった。当初支給した予算162億ウォンを上回る。

防衛産業事業者関係者は「53メートル級でも世界最高水準の55メートルに近接したもの。過度に厳格な要求条件と厳しい基準のために韓国の防衛産業企業の士気が下がり十分な能力も発揮できずにいる」と吐露した。

◇防衛産業のコントロールタワー設けなくては

防衛産業全般を網羅するコントロールタワーの構築が必要という声も大きくなっている。青瓦台に防衛産業担当秘書官を新設したり、総理室傘下に防衛産業統合センターを置くべきという提案が防衛産業界から根強く出ている。これらの部署で防衛産業政策立案と制度全般に対する調整から監査までまとめて処理してこそ統合的な防衛産業管理が可能になるという理由からだ。

国防部と防衛事業庁など国防関連官庁だけでなく、企画財政部と産業通商資源部など経済・産業関連官庁との緊密な協業が必要という指摘も提起される。国防安保フォーラムのヤン・ウク首席研究委員は、「汎政府レベルの強力な防衛産業リーダーシップが必要な時期。青瓦台政策室長傘下に防衛産業秘書官のポストを新設しなければならない」と主張した。

2016年にオーストラリアから390億ドル規模の潜水艦事業を受注したフランスは大統領秘書室長が毎月「防衛産業輸出懸案会議」を開いている。大統領が主宰する「防衛産業委員会」を四半期ごとに開催するロシアは昨年兵器輸出額が153億ドルで10年前より2倍以上増えた。日本は防衛省、財務省、外務省、経済産業省の4省庁の閣僚の協議を通じて防衛産業政策に対する意志決定をする。

防衛産業製品輸出を活性化するために外部専門家を含めた開放型職位の拡大が必要という話も出ている。トランプ米大統領は昨年ボーイング首席副社長出身のパトリック・シャナハン氏を国防部ナンバー2の副長官に任命した。シャナハン氏はボーイングのミサイル防衛システム(MD)分野の副社長を務め、V-22オスプレイ垂直離着陸機とAH-64Dアパッチ攻撃用ヘリなど陸軍航空機開発業務に関与した。防衛産業業界で専門分野に強い人物を前面に出してグローバル防衛産業市場での既得権を維持し雇用を創出するというのが米国の意図と分析される。