韓経:米、イラン原油輸出枯死作戦…同盟強調した韓国は「原油大乱」回避

  • 2018年11月6日

米国が対イラン経済・金融制裁を5日午前0時(韓国時間午後2時)から全面再開し、韓国など8カ国に対し一時的例外を認めることにした。懸念された「イラン発原油大乱」は避けられることになった。だが米国がイランの石油輸出を遮断することで核を完全に放棄させるという意志を世界に改めて明らかにし、北朝鮮との核交渉にどのような影響を及ぼすのか注目される。

◇「11月大乱」はなかった

米国政府は5日、韓国、中国、日本、インド、イタリア、トルコ、ギリシャ、台湾を対イラン制裁例外国に指定した。

韓国外交部当局者はこの日の会見で、「韓国は米国から例外を認められた。石油化学産業は韓国の経済構造で重要なためイラン制裁時に韓国経済全体に問題になりかねないという点を強調した」と話した。韓国はイラン産原油輸入を縮小するという条件を前提に6カ月間イラン産原油を輸入できることになった。縮小量に対しては公開しないことにした。韓国は2012年にイランに対する初めての制裁の時も例外を認められた。

米国がこの日から全面再開した経済・金融制裁の焦点はイランの生命線といえる原油、天然ガス輸出を枯死させることに合わされた。米国は5月にイランとの核合意を一方的に破棄した後、8月にイラン産の金と貴金属、鉄、アルミニウム、石炭などの取引を禁止する1次制裁を断行した。2016年にオバマ政権が解除した制裁措置を再開したのだ。

◇韓国政府、韓米同盟を強調

韓国政府は5月に米国がイラン核合意を破棄した直後から外交部を中心に企画財政部など関連官庁合同で対応チームを構成し、例外を認められるために多方面で努力した。だが7月までトランプ政権は「例外は一切ない」とし強硬一辺倒だった。韓国のイラン産原油輸入量は昨年末までで全輸入量の13%を占めたが、9月にはゼロを記録した。特にイラン産原油輸入分のうち73%はコンデンセート(超軽質油)で、韓国の石油化学産業に極めて重要な部分を占めている。韓国はコンデンセートの半分以上の53%をイランから輸入してきた。

韓国政府は韓米同盟を強調し米国に粘り強く説得した末に米国の政策変化を引き出した。ポンペオ米国務長官とムニューシン米財務長官は2日、韓国を含む8カ国に対して「一時的免除」の方針を明らかにした。

外交部当局者は「米国がイランを制裁する過程で韓米同盟が意図せず損傷した。韓国を犠牲にさせてまで別の国が恩恵を受ける状況はならないと強く説明し、米国がこれに対し共感した」と話した。イラン制裁により同盟国である韓国が中国との競争で打撃を受けるという点を強調したものだ。ホワイトハウスのボルトン補佐官(国家安全保障問題担当)も先月31日に「イラン産石油制裁で同盟国を害したくない」と話した。

◇北に圧迫効果…南北経済協力も変数

今回の措置はイランを狙ったものだが北朝鮮を圧迫する効果も狙っている。北朝鮮がややもすると核開発を再開したり核交渉妥結後に約束違反する場合にはいつでも制裁の刃を突きつけることができるというメッセージを送ったものと分析される。韓国政府でも6カ月ごとにイラン産原油輸入の例外措置について米国から「検査」を受けることになるだけに、へたに経済協力にスピードを出しにくいという分析も出ている。

米国もやはり北朝鮮の核問題をめぐり韓国との対北朝鮮制裁共助が重要なだけに免除要請を拒否するのは容易ではないという解釈も出ている。韓国も北朝鮮非核化措置に米国と歩調を合わせなければならないという圧力を受けることになったという説明だ。ある北朝鮮専門家は「米国は南北経済協力が非核化措置より過度に先行する場合、いつでも例外国認定を撤回できるという点を強く示唆したという点に留意しなければならない」と話した。最近韓国系銀行に対する米国のセカンダリーボイコット(第三者制裁)の可能性が提起されている点と、韓国系大企業に対する経済協力関連の事前調査なども韓国政府を負担にさせる部分だ。

◇安堵する石油業界…建設業界は「赤信号」

イラン制裁例外を認められたことで韓国企業は最長6カ月にわたりイラン産原油の輸入が可能になった。イランとのウォン建て貿易決済業務を担当してきたウリィ銀行と中小企業銀行も決済業務を再開すると予想される。両銀行はイラン制裁を控え先週イランとのウォン建て貿易決済業務を暫定中断した。

石油精製・石油化学業界はひとまず大きな峠を越えたという反応だ。イラン産コンデンセートはSKイノベーション、現代オイルバンク、ハンファトータルなど5社が主に輸入して使っていた。韓国企業は早ければ1カ月後にイラン産コンデンセートを輸入するだろうとの見通しが出ている。ただ免除期限が終わる6カ月後には制裁免除申請をまたしなければならない。

これに対し建設業界はイランでの受注活動が全面禁止され「赤信号」が灯った。多くの建設会社もイランリスクがふくらんだ昨年末以降工事進行を暫定中断するなど慎重な姿勢に転じた。ある大手建設会社関係者は「米国が建設分野に対する制裁を解く可能性は低い。無理に事業を推進するのは難しい状況だ」と話した。