韓経:米中間選挙後…韓国経済の運命握る「3大ビッグディール説」

  • 2018年11月5日

米国で中間選挙が行われる。今回の選挙では任期6年である上院議員100人のうち35人、2年である下院議員435人全員を新たに選ぶ。このためトランプ大統領の信任を判断する尺度として次期大統領選挙の結果を予測できるという観測が出ている。トランプ政権発足後に推進した対内外課題にいろいろ問題も多かっただけに今回の選挙は過去のどの中間選挙より関心が高い。

「シャイ・トランプ(隠れトランプ支持層)」の終盤の結集で民主党との格差を減らしているが中間選挙はそれ自体が政府与党に不利だ。今回の選挙も最小限下院は民主党が多数党を占める可能性が高い。トランプ大統領が対内外スケジュールをすべて先送りし終盤まで選挙支援遊説のため米国全土を飛び回っているのもこのためだ。

中間選挙の結果により対外的に世界貿易機関(WTO)脱退、パリ気候協定不参加、中国との貿易交渉進展、イラン核協定破棄と中東事態展開、北朝鮮と韓米関係の将来が修正される可能性が高い。対内的にはトランプ大統領弾劾、トランプノミクス推進、ドッド・フランク法などオバマ色を消す政策修正、移民法改正なども別れ目に置かれると予想される。

最大の関心事はトランプ弾劾説がどうなるかという点だ。米国大統領の弾劾手続きは韓国と差がある。弾劾発議は米国下院(韓国は国会)で一般定足数で、弾劾訴追が下院(韓国は国会)で特別定足数で確定するのは似ている。だが弾劾決定は、米国は上院、韓国は憲法裁判所で特別定足数で確定する点が異なる。

現在の米国議会は上下院とも政府与党である共和党が多数党を占めている。トランプ弾劾説が実行に移されないのはこのためだ。だが共和党内の強硬派である「フリーダムコーカス」と上院で共和党議員が3分の2を占められずにいる点がいつでも変数として作用する素地になると懸念されてきた。今回の選挙で共和党が上院と下院のうちどちらかで多数党の地位を失う場合、次期大統領選挙が行われる2020年まで政治争点化する可能性が高く、この過程で権力漏水現象は避けられないと予想される。

交渉の達人として知られるトランプ大統領も中間選挙後に窮地に追い込まれればこれを劇的に突破するカードを切る可能性が高い。2年先に迫った大統領選挙で再任の意志があまりに強いためだ。彼の著書『トランプ自伝―不動産王にビジネスを学ぶ』を見ると、危機の度に克服カードとして使ったショック療法が誇らしく記述されている。

最近ウォール街で「3種類のビッグディール説」に関心を持たれているのもこのためだ。ひとつは中国との摩擦と関連し習近平国家主席と、もうひとつは金利引き上げの速度調節と関連して米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と合意を模索する案だ。米国民の生存権保障と関連し北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との妥協を模索するという案も議論されている。

韓国が注目すべきことは中間選挙後の南北と米朝首脳会談、そして国際情勢がどのように変化するかという点だ。今回の選挙結果により韓半島(朝鮮半島)情勢は終戦宣言、平和協定締結、非核化問題、米朝修交など3月以降議論してきた交渉課題が中断されたり、さらにドラマチックに展開することが予想される。

3大ビッグディール説の成功の可否は韓国経済の運命を左右する可能性が高い。7-9月期以降から韓国経済は成長率鈍化の中で物価が上がるスタグフレーションの兆しが明確になっている。7-9月期の成長率は前年同期比2.5%まで落ち、消費者物価上昇率は2%台に上昇した。スタグフレーションが恐ろしいのは国民が感じる経済苦痛指数が高まり政策対応が容易でないという点だ。

米国と中国間の摩擦は韓国経済のスタグフレーションを最も深化させかねない変数だ。FRBの利上げも外資離脱防止に優先順位を置き、金利を上げれば景気低迷をさらに深化させる恐れがあり、政策対応次元ではスタグフレーションと同じ問題だ。短期的に南北経済協力も費用負担のためスタグフレーションの可能性を高める要因だ。

韓国は独自に緩衝装置を用意しておかなければならない。短期的にまだ余裕がある財政を動員して総需要を振興させ、中長期的には税金減免、規制緩和のような対策で企業などの経済への意欲を引き上げて物価を安定させる必要がある。国家投資説明会(IR)活動も切実だ。証券市場も3大ビッグディール説妥結と韓国政府の政策修正の有無により方向性が決まると予想される。