韓経:【コラム】ウォール街が韓国証券市場に背を向ける理由

  • 2018年10月23日

「韓国からは度々来るというのにこちらには会おうという人があまりいませんね」。

ニューヨークのマンハッタンで働くある韓国系金融投資会社トップの悩みだ。毎年秋になると相当数の韓国企業の投資家管理(IR)チームがニューヨークに来ると連絡してくる。会えそうな投資家を紹介してほしいと言うことだ。だが米国系ファンドのうち韓国企業と直接会おうという所は思ったほど多くない。数年前には韓国証券市場に関心が大きいファンドが相当あったが、その数は減り続けている。

◇韓国に魅力のある企業はあるか

理由はさまざまだ。米国の投資家は主に世界を舞台で活動する韓国大企業に対する関心が高い。グローバル市場で存在感がある「インダストリーリーダー」を主に買う。サムスン電子、現代自動車、ポスコ、現代重工業などが代表的だ。サムスン電子はあまりに大きい会社のため証券会社を通じず直接IRをする。以前は最高財務責任者(CFO)が直接出てきたが、何年か前からは静かにIRチームだけ寄って行く。残りの企業は経営状況が良くない。率直に業界のリーダーと呼べるほどの企業は残っていない。

韓国証券市場には新たに浮かび上がるスター企業もほとんどない。経済成長が遅くなり、規制障壁が企業活動を妨げたためだ。外国人には金を稼ぐ機会があまりないという話だ。最近輝いているところがサムスンバイオロジックスだった。しかし「会計スキャンダル」でめちゃくちゃになった。米国のあるヘッジファンド関係者は「本当に粉飾決算ならば上場(IPO)を許可した金融当局から過ちを問わなくてはならないのではないか。こうした不透明性が韓国投資を敬遠させる」と話す。

一部韓国企業の理解しがたい「浮気」も投資を敬遠させる要素だ。本業ではなくゴルフ場を買収したり、突然エンターテインメント産業に進出するケースが多いということだ。年金基金など長期投資するファンドはこうした株式を好まない。分析するのが容易でない上にこれまで同様のことで何度も頭が痛くなることを経験したからだ。ヘッジファンドはしめたとばかりに空売りを打つ。

市場の構造的要因もある。韓国も同じだがウォール街ではいつのまにか上場指数ファンド(ETF)などパッシブファンドが市場の中心となった。パッシブファンドを管理する人たちは個別企業のIRチームに会う必要がない。指数に追従するため時価総額中心に株式を買って保有すれば良い。最近モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が新興国指数で中国本土株(A株)が占める割合を拡大している。新たに編入する株式があるならば百発百中中国株だ。

◇株式も「海外直接購入」だけ活気

韓国株に対する関心が低いためニューヨークの韓国系金融投資会社が最近力を入れている業務が韓国の投資家にアマゾンなど米国株の売買を仲介することだ。韓国投資家の米国株式決済額は今年に入り9月20日までで164億2000万ドルに達した。

外国人投資家は今年に入り韓国証券市場で2011年以降で最大となる5兆ウォン以上を回収した。ドル高と広がる韓米金利差の影響が大きいと分析される。しかし本質的に為替相場や金利などの変数は時間が流れれば変わる。為替相場と金利のためという説明だけでは苦しい。核心は企業と経済のファンダメンタルズだ。韓国の成長率は落ち、良い企業は消えている。それがウォール街から見た外国人が韓国証券市場に背を向ける根本的要因だ。

キム・ヒョンソク/ニューヨーク特派員