韓経:「中国依存下げろ」…ロッテ免税店、豪ではM&A、日本では市場開拓

  • 2018年10月22日

東京の東急プラザ内にあるロッテ免税店銀座市内店は今年の売り上げが前年の2倍である1000億ウォンに達すると予想される。(写真=ロッテ免税店)

ロッテ免税店は昨年末に仁川(インチョン)国際空港からの免税店撤退を決めた。第1ターミナル内の店舗の大部分を撤収した。中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復で赤字が雪だるま式に増えたためだ。赤字を防ぐためには仕方がなかった。5年間の賃借料4兆1400億ウォンを耐えられなかった。

苦労して獲得した免税店を断念しながら「教訓」も得た。特定の国や地域に大きく依存すると事業が揺らぐ恐れがあるということだ。ロッテ免税店で中国人売り上げの割合は一時70~80%に達した。仁川空港撤退決定後に中国人依存度を低くすることが当面の課題となった。ロッテ免税店が今年から海外進出と市場多角化に大々的に乗り出した理由だ。

◇オーストラリアではM&A、日本では市場開拓

ロッテ免税店の既存の海外市場戦略は「機会がある時に拡張する」だった。だが機会は頻繁にはこなかった。海外空港免税店入札がある時、既存免税店が閉店する時など制限的に来た。こうした状況で海外売り上げはあまり増えなかった。2012年からインドネシアを始まりに海外免税店を開いたが売り上げはわずかだった。昨年の売り上げ5兆4538億ウォンのうち海外売り上げは1350億ウォンにすぎなかった。2.4%水準だった。

ロッテ免税店は戦略を変えた。機会を直接作り出すことにした。オーストラリアとニュージーランドで免税店を運営中しているJRデューティーフリーを買収したのが代表的だ。8月にJRデューティーフリーが運営するオーストラリアのブリスベン空港店、メルボルン市内店、ダーウィン空港店、キャンベラ空港店と、ニュージーランドのウェリントン空港店の合計5カ所を買収する契約を結んだ。韓国の免税店で初めてオセアニア市場に進出した。ロッテ免税店の海外店舗は6カ国20カ所に増えることになった。

日本市場も機会を自ら探した事例だ。日本の免税店はほとんどが空港にある。都心で免税品を買うというのはなじみが薄い概念だ。東京など主要都市には事後免税店程度がある。付加価値税、関税などすべての税金を免除する免税店と違い、事後免税店は付加価値税だけ払い戻してくれる。

ロッテ免税店は「市内は事後免税店」という常識に挑戦した。2016年に東京中心部の銀座に正式に免税店をオープンした。この戦略は正しかった。日本訪問客増加と合わせ銀座店にお客が増えた。初年度に200億ウォンにすぎなかった銀座店の売り上げは昨年490億ウォンと2倍以上に増えた。今年は1000億ウォン達成を期待する。日本の三越も市内免税店を開くほどベンチマーキング対象になった。ロッテ免税店は日本国内の他の地域にも市内免税店を追加で出店することを検討している。

ロッテ免税店はベトナムにも市内免税店を近くオープンすることにした。昨年営業を始めたダナン空港店が1年で黒字を出すほど好調な影響だ。7月にニャチャンにベトナム2号店を出したロッテ免税店は3年以内にベトナム1位の免税店になるという目標を立てた。

◇台湾に販促事務所開く

海外市場拡張のまた別の軸は訪問客の多様化だ。

中国人団体観光客が抜けた後、韓国国内のロッテ免税店の主力顧客は中国人担ぎ屋だ。中国人だけターゲットにする経営をいつまでも続けることはできない状況だ。そこでロッテ免税店は今年初めに「ビッグマーケット担当」という組織を構成した。台湾、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアなど中国以外からの訪問客を誘致するためだ。最初の攻略対象は台湾だった。7月に台北に現地販促事務所を出し、台湾の旅行会社を訪ねた。パッケージ旅行商品のコースを組む際にロッテ免税店訪問を誘導した。台湾の中華航空、台湾最大手カード会社の国泰世華銀行などと提携も結んだ。中華航空、国泰世華銀行の顧客がロッテ免税店に行けば割引など各種優遇を与えた。効果はすぐ現れた。今年に入り9月まででロッテ免税店の台湾人観光客売り上げは前年同期比62%増加した。

ロッテ免税店は「韓流商品」の発掘にも積極的に取り組んだ。他の免税店と差別化できるコンテンツという判断からだ。主に中小企業製品が対象だ。今年に入り取り扱いを始めた韓国中小企業商品のブランドだけで110件に達する。最近ではソウル・小公洞(ソゴンドン)の本店に「ブルーミングビューティ館」を開いた。化粧品セレクトショップで60ほどの中小企業ブランドをそろえた。

オンラインでも中小企業商品を積極的に紹介した。ブランド認知度は低いが商品性のある製品を選んでオンラインで紹介した。このうち人気がある商品はオフライン店舗で正式に取り扱う機会も与えた。

ロッテ免税店のチャン・ソンウク代表は「THAAD問題を体験して中国に偏った免税店の弱さが如実に現れた。ロッテ免税店はこれを『災い転じて福となす』の契機にして海外進出と消費者の国籍多角化などに積極的に乗りだし、世界1位の免税店として跳躍したい」と話している。