韓経:また成長見通し引き下げを検討…韓国政府、景気下降公式化するか

  • 2018年10月15日

金東ヨン副首相兼企画財政部長官(左)が12日、主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれたインドネシアのバリでフィッチ・レーティングスの関係者とあいさつを交わしている。(写真=企画財政部提供)

金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官が韓国政府の来年の経済成長見通し下方修正の可能性を示唆した。10年ぶりに油類税引き下げカードも持ち出した。原油価格の高止まり、新興国危機の拡散、国内雇用の鈍化、設備投資の急減など、内外で悪材料が一気に浮上し景気が予想より速く鈍化しているという判断が作用したとみられる。韓国政府がこの10カ月間維持した「景気回復傾向」の判断を捨てたのに続き来年の成長見通しまで追加で引き下げる動きを見せていることから景気下降局面公式化も遠くないのではないかとの観測が出ている。

◇「対内外環境、政府見通しより悪化」

金副首相は主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議出席のため訪問したインドネシアのバリで記者懇談会を開き、「いま対内外環境が前回の政府見通しより悪化したのは事実。12月に来年の経済政策方向を公開する際に今年の経済政策方向に含まれた来年度成長見通しをどのように調整するのか検討している」と話した。金副首相は「厳しくなった対内外環境を考慮しさまざまなことを検討している」とし、下方修正の可能性を強く示唆した。

韓国政府は7月に発表した「下半期以降の経済環境と政策方向」で成長見通しを今年2.9%、来年2.8%と昨年12月の見通しより0.1ポイントずつ引き下げた。「成長が鈍化する可能性があり、雇用と所得分配の不振も短期間に改善しないだろう」という懸念を反映した結果だった。

その後韓国の民間研究機関と国策研究機関、海外機関は相次いで韓国政府の見通しを下回る数値を出した。国際通貨基金(IMF)は今月9日に韓国の成長見通しを今年2.8%、来年2.6%と提示した。今年2月の見通しと比較して今年は0.2ポイント、来年は0.3ポイント引き下げた数値だった。

韓国政府はこれに先立ち公式的な景気診断報告書である「最近の経済動向(グリーンブック)」で景気楽観論も引っ込めた。昨年12月から今年9月まで毎月明示していた「経済回復傾向」という文言を10月号では使わなかった。「投資と雇用だけでなく国際原油価格が友好的でなく米中通商対立もある」という診断のためだった。

◇国際原油価格、経済の伏兵に

国際原油価格上昇はグリーンブック10月号で新たにリスク要因と指摘された。企業のコスト負担を増やし家計の消費余力を減少させる懸念が大きいためだ。主要輸入品目である原油価格が上がれば貿易条件も悪化する。

韓国銀行によると、商品1単位を輸出した代金で輸入できる商品の量を意味する純商品交易条件指数は8月に93.96で前年同期比9.1%下落した。来月イランの原油輸出に対する米国の制裁を控え供給への支障の懸念が高まり、現在の1バレル=80ドル台のブレント原油は年末に100ドルまで上昇するとの見通しが出ている。韓国政府が一時的な油類税引き下げに乗り出す背景だ。

韓国政府はグリーンブック10月号を発表しながら「景気低迷ではない」と説明したが、対内外環境がさらに悪化すれば近く景気下降局面宣言は避けられないという観測が出ている。韓国政府内でも景気下降局面進入の有無をめぐり交錯した意見が出ているという。崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長は11日に国会政務委員会の国政監査に出席し、「国内景気の流れが下降局面に入り込んだという観測に説得力がある」と話した。