韓経:韓国へのTHAAD報復・日本へのレアアース輸出制限…米国防総省「中国が同盟国を攻撃」

  • 2018年10月15日

米国が昨年中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復などを米国の国益に対する深刻な威嚇だと規定した報告書を出した。米国が中国の「同盟国叩き」に対し深刻な懸念を示したことで「米国と中国が新たな冷戦時代に入り込んでいる」という分析が出てきている。

14日のホワイトハウスによると、マティス国防長官は中国のTHAAD報復などを米国の国益に対する威嚇と分析した「米国の製造業、防衛産業基地、供給網復元に対する評価と強化」と題する報告書をトランプ大統領に提出した。

昨年7月にトランプ大統領の要求により国防部など関係省庁がともに作成したこの報告書は、「韓国政府が米国の軍事戦略の核心要素であるTHAAD配置を発表した後、中国は韓国を狙って攻撃的『経済戦争作戦』を強行した」と指摘した。続けて中国は韓国だけでなく他の米国の同盟とパートナーに対し経済的強圧を行ってきたと書いた。

代表的な中国の同盟国叩きの事例として、南シナ海領有権紛争時のフィリピン産バナナ輸入中断、尖閣諸島(中国名・釣魚島)領有権紛争時の日本に対するレアアース類輸出制限などを挙げた。台湾に対する絶え間ない経済的威嚇と、スリランカに莫大な借金を負わせて99年間の港湾運営権を確保した行為なども取り上げた。

報告書は中国が貿易を武器にした「ソフトパワー(非軍事力)」を通じ米国の同盟国とパートナーを圧迫し米国の国益も脅威を受けていると指摘した。中国の一帯一路(陸上・海上シルクロード)のようなプロジェクトでユーラシア地域に対する政治的支配力を高め、これら市場に対する米国のアクセス性を落としたりもした。

報告書全般を通じ米国は中国を主敵に規定した。報告書は米国の製造業と防衛産業基盤を脅かす5大要因として、▽政府支出削減と不確実性▽米国の製造業の能力と設備減少▽米国政府事業と調達減少▽理工系教育と貿易技術低下――など内部要因のほか、外部要因として▽競争国の産業政策を挙げた。その上で中国の軍事的膨張と近代化、中国の経済侵略、中国のソフトパワー行使、中国の研究開発拡大、中国の不公正貿易慣行を懸念する。

こうした分析はトランプ政権が中国を全方向で圧迫していることと流れを同じくする。ペンス副大統領は4日、シンクタンクのハドソン研究所での講演で、中国の人権蹂躪、技術奪取、軍事膨張などを直接的に批判し、「米国は決して退かない」と警告した。

ウォールストリートジャーナルは「米国が中国と新たな冷戦時代に入り込んでいる」と報道した。北朝鮮の核問題で中国の協力を期待するのが難しくなり、米中貿易戦争が解決の兆しを見せていないことからトランプ政権内でこうした傾向が目立っていると分析した。ハーバード大学政策大学院のダグラス・ディラン教授もこの日フィナンシャルタイムズの寄稿でペンス副大統領の中国批判演説は事実上中国との新たな冷戦を宣言したものと解釈した。