韓経:米、韓国にも「自動車関税」圧迫加速か

  • 2018年10月3日

米国とカナダ、メキシコが結んだ新たな貿易協定が「トランプの完ぺきな勝利」という評価が出てくる中、韓国に及ぼす影響に関心が集まっている。協定は自動車関税の賦課を既成事実化しているうえ、為替レート操作を禁止するという内容まで含んでいて、今後韓国にも不利に働く可能性があるとの懸念が出ている。

2日、韓国産業通商資源部と米国貿易代表部(USTR)によると、米国は最近妥結した米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を通じて自動車分野で自国に有利な条項を相当数反映させた。

まず米国に輸出する乗用車の4割は1時間当たり16ドル以上の賃金を受け取る労働者が生産した部品でなければならない点を明示した。メキシコ自動車業界の平均賃金が1時間当たり3.5ドルであることを勘案すると、事実上、米国産部品を使うことを強要しているという評価だ。輸出自動車の領域内部品比重を62.5%から75.0%に増やしたのも同じ脈絡だ。このような規定はメキシコやカナダで生産して米国で売る韓国企業にも該当する。

米国はこれに満足せず、協定文補足文書(side letter)に「通商拡大法232条に伴う自動車関税賦課」を条件付きで実行するという内容を指摘した。年間260万台を越える自動車に対しては25%の関税を賦課するということだ。米国が232条措置を文書で公式化したのは初めてだ。

ソウル大学際大学院の安徳根(アン・ドクグン)教授は「自動車232条を協定文に明示した以上、日本・欧州・韓国などともこれをテコに協議に入ろうとするだろう」としながら「自動車関税免除を条件に輸入制限輸入数量割当制(クオータ制)などを獲得しようとする可能性が高い」と指摘した。このような点は自動車関税の完全免除を主張する韓国にとっては悪材料だ。

米国が協定文本文で多くの譲歩を獲得したが、追加で条件付き232条措置を反映したことは韓国に不利に作用する可能性がある。貿易協定と232条措置は別個というメッセージだからだ。「韓米自由貿易協定(FTA)改正交渉時、米国からの自動車分野要求の多くを飲んだのに、自動車関税を追加賦課するのは不当だ」という韓国側の論理が受け入れられないおそれがあるということだ。

協定文に「為替レート操作禁止」を明示した点も目につく。USMCAは「協定当事国は為替レートや国際通貨システムを操作することを避ける」「外国為替市場介入内訳を毎月公開しなければならない」という内容も盛り込んだ。貿易協定と為替レート問題は結びつけないという国際慣例を破ったのだ。

企画財政部関係者は「原則的な宣言であることに加え、外国為替市場介入内訳の公開はメキシコとカナダが今も取っている措置なので実効性は少ない」とし「むしろ人民元安を誘導する中国など他国を狙って警告したものとみることができる」と説明した。韓国は米国から数回にわたって為替レート関連問題を指摘されてきた。このため、今後、為替操作国認定などの圧迫が強くなりかねないとの懸念がある。

産業通商資源部関係者は「今回のUSMCA協定文案が当初の予想よりもカナダとメキシコに不利な内容が多くて驚いた」とし「米国の通商圧迫に対する警戒感が高まったのは事実」と伝えた。西江(ソガン)大学国際大学院のホ・ユン教授は「USMCAは米国がその気になれば常識を破壊する措置をいくらでも取ることができるということを見せつけた事例」とし「韓国も産業や外交などあらゆる分野から力を動員して通商圧迫を弱めなければならない」と強調した。