韓経:【社説】「対北朝鮮制裁が解除されると韓国経済が新たな活力を得る」との主張

  • 2018年9月28日

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が訪米中に北朝鮮の非核化を前提とした経済協力の意志を数回表わした。文大統領は米FOXニュースとのインタビューで「北朝鮮の非核化が完了され、制裁が解除されてこそ南北間の本格的な経済協力が可能になり、それは難しい状況に置かれている韓国経済に新しい活力になる」と述べた。米外交協会の演説では「対北朝鮮制裁が解除されたら、韓国は北朝鮮の経済発展のために先導的に努める用意がある」と強調した。

北朝鮮市場が韓国企業に新しいチャンスになれるとのことで、文大統領の指摘に共感できる部分がある。経済協力は北朝鮮を開放に導く促進剤になり、その過程で韓国企業が市場を先行獲得するチャンスを捉えるならば良いことだ。

しかし、今一度考えてみなければならないこともある。南北間の経済協力が本格化さえる場合、韓国が負担しなければならないインフラ支援などの費用が少なくないとの事実も明確にしなければならない。4・27南北首脳会談後発表された「板門店(パンムンジョム)宣言」には鉄道・道路連結など「2007年10・4宣言合意事業の積極的に推進」が含まれている。韓国の統一部は、10・4宣言の社会間接資本(SOC)事業履行だけに14兆3000億ウォン(約1兆4578億円)かかると推算した。金融委員会は北朝鮮インフラ投資費用で153兆ウォン、未来アセット大宇は112兆ウォンが必要だと推定した。

莫大な資金投入が予想されるにもかかわらず、韓国政府と与党は国会批准同意を強力に推し進めている板門店宣言履行費用に対し、所要財政を明らかにしていない。このような状況で、「南北経済協力は大当たりだ」との一方的な主張をしては困る。対北朝鮮投資に乗り出す企業の不安をなくす必要もある。金正恩(キム・ジョンウン)委員長が完全かつ不可逆的な非核化を実践することが必須的な前提条件にならなければならないことは言うまでもない。

また、もう一つはっきりしないといけないのは、「難しい状況に置かれている韓国経済」に対する原因診断だ。米国をはじめとする世界主要国は一様に好況を享受しているのに、韓国だけ困難に陥った理由が何なのかをまず冷静かつ謙虚に、率直に省察しなければならない。企業のやる気を奪い、意欲を失わせるような投資と労働、税制など誤った政策で、韓国の経済だけが沈滞のドロ沼に陥ったのであれば、その政策を正すのが急務だ。このような現実から目をそらし、南北経済協力から活路を見出すとの構想は理解し難い。