韓経:北朝鮮に35キロ譲った「西海平和区域」…韓国国防部「軍事的な有利不利は度外視」(1)

  • 2018年9月21日

<第2の「徒歩の橋」散策>韓国の文在寅大統領(左)と北朝鮮の金正恩国務委員長(右)が20日、北朝鮮三池淵(サムジヨン)招待所で散策しながら話をしている。4・27板門店会談の「『徒歩の橋』散策」を再演したもので、両首脳は倍席者なく虚心坦壊に意見を交わした。(写真=白頭山写真共同取材団)

西海(ソヘ、黄海)北方限界線(NLL)問題が大きくなっている。西海海上に設定した敵対行為中断区域に合意しながら、韓国側が北朝鮮に多くの面積を譲歩したということだ。1953年韓米が設定したNLLを基準として、南北が同一面積を設定するべきではないかという指摘が尽きない。自由韓国党は「NLLを無力化させようとする北朝鮮の戦略にはまってしまった」と強く非難した。

◆不明確な西海平和「基準線」

「9・19平壌(ピョンヤン)共同宣言」の付属合意書である「板門店(パンムンジョム)宣言履行のための軍事分野合意書」によると、西海海上の敵対行為中断区域は韓国側の徳積島(トクジョクド)以北から北朝鮮側の椒島(チョド)以南までだ。西海の端を基準として最北端のNLLから北朝鮮側椒島までの距離は50キロ、韓国側徳積島までの距離は85キロだ。韓国側のほうが35キロ長い。北朝鮮が一方的に主張する西海境界である「西海警備界線」を基準としても、西海警備界線~椒島の距離は60キロ、徳積島までの距離は75キロだ。今回の合意が大幅譲歩だという指摘が出ている理由だ。

「NLLイシュー」は首脳会談前の南北軍事実務会談時から問題になっていた。17時間かけて行われた交渉の最大の難関だったことが分かった。何を基準線をみなすかか争点だった。韓国側はNLLを基準にするべきだと一貫して主張してきた。国防長官に内定している鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)氏も聴聞会で「NLLは我々将兵の血で守った境界線」と述べた。「延坪(ヨンピョン)海戦」など西海上で起こった数回の交戦を念頭に置いた発言だ。これに対し、北朝鮮は西海警備界線を境界とするべきだと主張してきた。

論争が大きくなると、国防部は20日、「(海上敵対行為中断区域は)我々が何キロにし、向こうも何キロにするという形で有利・不利を問うて合意したものではない」と説明した。偶発的な衝突を防ぐ次元で見てほしいということだ。「海軍戦略上、南側が不利なばかりではない」との説明も加えた。国防部関係者は「西海区域内の海岸線の長さは北朝鮮側が約270キロ、韓国側が約100キロ」とし「(区域内の)海岸砲を見れば北朝鮮が6倍多いが、この合意を遵守すればその地域で(北朝鮮は)射撃ができない」と述べた。