韓経:北朝鮮、山林緑化が切迫か…韓国財界関係を最初に案内したのは養苗場

  • 2018年9月20日

大同江を見下ろす平壌玉流館での昼食に先立ち、崔泰源SK会長(左)が李在鎔サムスン電子副会長(右側から)、李在雄ソカー代表、具光護LG会長の記念写真を撮っている。(写真=平壌写真共同取材団)

サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長、LGグループの具光謨(ク・グァンモ)会長ら訪朝した韓国財界関係者は19日、苗木を大量生産する養苗場を訪問した。北朝鮮が韓国財界関係者の最初の視察場所として養苗場を選んだのは、今後山林緑化事業に韓国企業を引き込むための布石という解釈が出ている。山林緑化事業は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁対象から除外されているという点からこうした観測がさらに強まっている。

◇韓国財界関係者を養苗場に連れて行った北朝鮮

財界関係者らはこの日午後に黄海北道松林市石灘里(ファンヘブクド・ソンリムシ・ソクタンリ)にある朝鮮人民軍122号養苗場を視察し、山林緑化事業の進行状況に関する説明を聞いた。北朝鮮側関係者らは山林緑化事業の重要性を強調すると同時に、この事業に対する金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の意志を伝えたという。一部参加者には山林緑化事業への投資を提案したという話も出ている。

養苗場は植物の種子と苗木などを植えて育てる所だ。全国の山林が茂っている韓国では養苗の必要性は大きくないが、北朝鮮は事情が違う。山林の荒廃化が深刻な水準であるためだ。統一部によると北朝鮮の山林総面積の32%が荒廃した状態だ。これに伴う被害も莫大だ。山林荒廃化が洪水と日照りなどによる被害拡大につながるためだ。

北朝鮮指導部も山林緑化事業に対する意志が強い。金正恩委員長は執権直後の2012年4月に「木をたくさん植えて山林を保護するための国家的対策を立てなければならない」と話すなど山林緑化の重要性を何度も強調してきた。10年以内にはげ山をすべて樹林化するという計画を公開したりもした。

金委員長はこの日財界関係者が訪問した122号養苗場を3回以上訪れている。ここは北朝鮮の山林復旧事業の象徴も同然の所だ。122号養苗場は年間2000万株の木を生産できる。北朝鮮で最も科学化された種苗技術を備えたところだ。

◇平壌の教育機関も訪問

韓国側財界関係者は北側の提案にやや消極的に答えたという。訪朝大企業の大部分は北朝鮮の山林緑化事業と直接関連した事業をしていないだけでなく、国連の対北朝鮮制裁が維持されている状況では乗り出しにくいという理由からだ。

財界関係者は「山林緑化事業が制裁対象ではないといっても米国への依存度が高い韓国企業は南北経済協力に積極的に取り組むこと自体に負担を感じるほかない。多くの企業オーナーは参謀から『検討してみたいという返事にも気を付けるべき』という助言を聞いて行っただけに最大限消極的に答えた可能性が高い」と話した。

財界関係者は養苗場訪問後に平壌(ピョンヤン)市内の小学校と平壌教員大学を訪問した。彼らはここで北朝鮮の教育水準と教員養成体系などに対する説明を聞いた。平壌教員大学は1968年に設立され、北朝鮮を訪問した国賓クラスの人たちが頻繁に訪れる場所でもある。金委員長も1月にここを訪れた。

訪朝企業の名簿をだれが決めたかをめぐる議論は19日も続いた。青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「北朝鮮訪問団の名簿は全面的に韓国政府で決めた事項」と主張したが、北朝鮮のファン・ホヨン金剛山(クムガンサン)国際観光特区指導局長が前日に李在鎔副会長と握手しながら「私たちが(南側との協議過程で)必ず来られるようにと申し上げた」と話し議論が再開された。

青瓦台の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官はこの日「(李副会長に対する北朝鮮の招請は)なかった」と強調した。だが自由韓国党の金聖泰(キム・ソンテ)院内代表は「文大統領側近参謀が国民を軽視して真っ赤な嘘をついている」と批判した。