韓経:脱原発政策に鬱憤吐き出す若い科学者「韓国では原発マフィア扱い」

  • 2018年9月19日

18日に国会議員会館で開かれたセミナー「青年が見つめる原子力」で出席者が討論している。

「偏見と理念にとらわれた政策で電気料金が暴騰し、産業競争力を喪失して国家経済が低迷すれば私たちの世代はそれこそみじめな現実にさらされることになります」。(ソウル大学エネルギーシステム工学部シン・ドンホ博士研究員)

若い科学者が文在寅(ムン・ジェイン)政権の脱原発政策に対し糾弾と鬱憤を吐き出した。18日に韓半島先進化財団と尹相直(ユン・サンジク)自由韓国党議員室が主催し韓国経済新聞社が後援したセミナー「青年が見つめる原子力」でのことだ。

◇「仲間の原発研究者は海外へ」

シン・ドンホ研究員は2008年にソウル大学原子核工学科に入学した。2009年に韓国がアラブ首長国連邦のバラカ原発への輸出に成功したのは専門研究者を夢見る契機になった。「勉強が楽しい時期だった」という。

2011年に福島原発事故が起きてから原発の安全問題が提起された時でも状況は悪くなかった。だが文在寅政権以降に状況が変わった。シン研究員は「現場で広がった原発不正は学界と関係ないのに政府と市民団体が学者までまとめて原発マフィア扱いしている。疲れ果てた仲間の研究者が1人、2人と海外の大学に『脱出』している」とした。

「原子力と科学技術が国に寄与するという思いで昼夜分かたず研究した代価が結局犯罪者扱いを受けるということなのか」と彼は鬱憤を吐き出した。「政府が専門家を排除し非専門家らの理念的選択により政策を決めている。こうした現実を見て科学者になりたがる人はいないこと」ともした。シン研究員は8月に博士学位を取得した。彼もやはり仲間のように海外の大学に行き研究員生活を続けるか苦悩中だ。

◇「脱原発陣営の主張の弱点もわからなければ」

こうした状況が起きた理由として、科学者らは脱原発陣営の「恐怖マーケティング」を挙げた。全羅北道(チョンラブクド)教育庁が2015年に刊行した補助教材『脱核で描いてみるエネルギーの未来』が代表的な事例だ。環境運動家教師らが執筆したこの教材は昨年10月の国会国政監査の時も偏向性議論を呼んだ。「原発事故により日本全域が放射能高濃度汚染地域になった」という主張など事実と異なる内容が相当数含まれているためだ。だがこの教材は依然として全羅北道内すべての小中高校で活用されている。

科学技術連合大学院大学(UST)量子エネルギー化学工学科に在学中のユン・ソングァンさん(24)は反核団体の主張に細かく反論した。彼はまず「環境団体で3年間活動するほど脱原発に賛成したが、勉強を始めてすぐ誤った考えであることを悟った」と告白した。続けて「原発事故より自動車事故で死亡する人がはるかに多いが車を運転するなという人はいない。それほど安全を心配する人たちがなぜ中国東海岸に建設中である数多くの原発には沈黙するのか」と反問した。

この日科学者らは自身と同じ若い世代に脱原発政策の明暗を知らせることが急務ということに共感した。ソウル大学師範大学院に在学中のキム・スインさん(33)は「原発がエネルギー安保と経済性などから必須という事実を若い層に広く知らしめなければならない」と話した。