韓経:中朝個別撃破に出たトランプ…「中国と通商対立解決後に北核に集中」

  • 2018年8月27日

トランプ米国大統領が24日にごく少数のホワイトハウス核心参謀との議論の末にポンペオ国務長官の訪朝を取り消した。トランプ大統領(一番左)のホワイトハウス執務室でペンス副大統領(右から)、ソン・キム駐フィリピン米国大使、ポンペオ長官、ビーガン対北朝鮮政策特別代表、アンドリュー・キム中央情報局コリアミッションセンター長ら対北朝鮮政策中心人物5人が大統領の話を聞いている。(写真=ホワイトハウスソーシャルメディア局長ダン・スカビーノ氏のツイッター)

トランプ米国大統領が24日にポンペオ国務長官の訪朝を電撃キャンセルしたのは北朝鮮との非核化交渉、中国との貿易交渉がともに膠着状態に陥った状況で投げた賭けの性格が強い。トランプ大統領が出した解決策は「先に米中貿易紛争解決、後に米朝交渉」だ。互いに絡まる2つの問題を一度に解決するよりは順番にそれぞれ撃破するという戦略と解説される。場合によっては昨年のような韓半島(朝鮮半島)危機局面の再演も排除できないと指摘される。

◇「中国が北非核化助けない」

トランプ大統領は4度目の訪朝をしようとしていたポンペオ長官の計画を翻意させ2つの理由を提示した。まず北朝鮮の非核化が満足できないというもので、2番目は中国が米国との貿易紛争に向けた北朝鮮非核化に過去より非協調的というものだ。

トランプ大統領は特に中国に対し不便な感情を隠さなかった。彼は貿易対立のために中国が北朝鮮の非核化交渉を助けないと話した。以前にも「北朝鮮の非核化の意志が弱まったのは中国が後から北朝鮮を助けているため」として「中国背後論」を展開した。北朝鮮の非核化を「妨害」する中国から手を加えなくては非核化交渉に乗り出せないという判断だ。

トランプ大統領は北朝鮮に対しては異なるトーンのメッセージを送った。彼はツイッターに「金委員長に暖かい安否と尊敬を伝える。近くまた会えることを待ちこがれている」として2度目の米朝首脳会談に対する期待を示した。

ワシントンポストはトランプ大統領が通商対立を武器に習近平中国国家主席を圧迫し北朝鮮との非核化交渉で有利な位置を占めようとする戦略だと解釈した。トランプ大統領が北朝鮮と高位級交渉計画を取り消したのは今回が2度目だ。彼は6月12日のシンガポール米朝首脳会談を10日ほど後に控えた5月24日に金正恩(キム・ジョンウン)委員長に送った書簡で北朝鮮の米国に対する敵対的態度を理由に首脳会談を電撃的に取り消した。その後北朝鮮が融和的態度に転じると首脳会談を再開した。

トランプ大統領の動きは北朝鮮との非核化交渉が遅々として進まない状況でポンペオ長官が今回具体的成果を得ることができなければむしろ窮地に追い込まれかねないという計算も背景にあるとみられる。また、習主席の9月9日訪朝説が議論されるなど中朝関係が急速に近づくことを牽制する効果もある。当面は習主席が北朝鮮を訪問することが非常に負担になったという分析が出ている。

◇遅れる非核化タイムテーブル

トランプ大統領の「爆弾宣言」に中国側はすぐに反発した。中国外交部は26日に陸慷報道官名義の会見を通じ「米国の主張は基本事実に反するだけでなく無責任なもの。中国は継続して全面的かつ厳格に国連安全保障理事会決議を履行してきた」と反論した。「他人に責任を転嫁したり気まぐれではならない」と米国を強く非難した。

中国国営環球時報もこの日トランプ大統領がポンペオ長官の訪朝を取り消して中国の責任を取り上げたことは「居直りだ」と指摘した。環球時報は「1度目の米朝首脳会談以降北朝鮮は豊渓里(プンゲリ)実験場を閉鎖し、弾道ミサイル発射施設撤去と米軍遺骨送還など誠意を見せたが、米国は北朝鮮への独自制裁に出るなど北朝鮮に対する威嚇を持続している」と批判した。これに対し日本の河野太郎外相は24日「極めて正当な理由でのキャンセル」と米国に理解を示した。

当初ポンペオ長官の今回の訪朝は先月の3度目の訪朝以降遅々として進まなかった米朝交渉の新たな突破口になるものと注目された。今回具体的成果が出れば9月の習主席訪朝、3度目の南北首脳会談に続き9月下旬に国連総会で南北米中4カ国の終戦宣言につながる「韓半島デタント」の契機が設けられるという期待が大きかった。

ポンペオ長官の訪朝が取り消され北朝鮮非核化議論は当分は足踏みか後退するほかないものとみられる。特に貿易対立など米中の覇権競争が非核化交渉の変数として作用し、「北朝鮮非核化方程式」がさらに複雑になったと分析される。