韓経:【BOOK】日本の「失われた20年」に似つつあるが…韓国Jノミクスはどこへ向かうのか(2)

  • 2018年8月24日

パン・ヒョンチョル著『Jノミクスvsアベノミクス』

現職の日刊紙記者が書いた『Jノミクスvsアベノミクス』(原題)は文在寅(ムン・ジェイン)政府のジェイ(J)ノミクスとアベノミクスの土台になったケインズ主義をベースに所得主導成長政策を点検し、最低賃金引き上げ効果をめぐる論争を整理している。アベノミクスに対する肯定的な見方を基に、韓国経済が進むべき道を探るという点で『流れの韓国 蓄積の日本』とは違いを見せている。2013年初め、安倍首相は一度に折るのが難しい三本の矢で自身の経済政策を説明した。1本目は大胆な金融緩和、2本目は積極的な財政拡大政策、3本目は未来の成長戦略だった。著者は「『三本の矢』という比喩を掲げた瞬間、アベノミクスは無味乾燥した成長論から一つの物語に発展することができた」とし「『ノミクス』はストーリーになった瞬間、力を発揮する動力を得る」と説明する。

韓国の場合、所得主導成長や革新成長というスローガンはあるが成果が不十分で、通貨・金融政策での立場も曖昧だと指摘する。アベノミクスにはなくてJノミクスだけにある「大企業標的政策」にも言及する。著者は「通貨政策に対する断固たる方向設定が経済を強力に押し動かす要素になりえる」とし、大企業政策関連については「競争と市場を重視する市場経済運営原理に合わせて動くようにガイド役だけ果たせばよい」と一線を画す。

それならもう一度最初に戻って、韓国は「日本化」を避けることができるだろうか。著者は「先進経済だからといって成長しないわけではない」ということをドイツと米国の例を挙げながら説明する。「経済の構造を休むことなく改善して技術革新に投資すれば生産性を高めることができる」とし、希望はあると説く。

リチャード・ニクソン米国大統領の「ニクソノミクス」は悪しき経済政策として刻印されている。「ニクソノミクスは上がるべきもの(証券市場、企業利益、所得、生産性)は落ち、落ちるべきもの(失業、物価、金利)が上がったことを意味する」という言葉まで登場した。反面、ロナルド・レーガンの名前から取られた「レーガノミクス」は肯定的なイメージとして残っている。減税、財政削減、規制緩和を推進して経済成長率を上げ、雇用を増やした。Jノミクスはどのような道を歩む運命なのか、改めて考えさせられる本だ。