韓経:【社説】文政権の雇用政策、「不十分」ではなく「不適切」であることを認めなくては

  • 2018年8月22日

7月の新規就業者数が前年比5000人増加するのにとどまるなどいわゆる「雇用惨事」が悪化の一途をたどっているが、韓国政府の認識には依然として安易さがにじみ出ているという指摘が出ている。大多数の経済専門家が「所得主導成長」に代表される現政権の政策を「雇用の崖」の原因だと指摘しているのは周知の事実だ。だが現政権の高位関係者らは依然として「所得主導成長政策の結果がまだ出ていなかったり十分に施行されておらず副作用が出ているだけ」という考えを守っている。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領からそうだ。文大統領は一昨日の青瓦台首席・補佐官会議で、「良質の雇用を増やすことを国政の中心に置いて財政と政策を運用してきたが結果をみれば十分でなかったということを認めざるをえない」とした。続けて「経済チームは完璧なチームワークで雇用問題解決に職をかけてほしい」と話した。政策が誤ったのではなく「十分に施行されていないこと」が問題であるため、政策をさらにスピーディに執行するようにとの注文だ。

野党が要求する所得主導成長の方向修正と青瓦台経済チームの交替などは全く検討しないという考えを明確にしたのだ。これは文大統領が「政府の政策が効果を出す分野がある反面、人口と産業構造調整など解決しにくい構造的要因もある」と話したことにも現れている。こうした状況認識は先週末の青瓦台と政府与党による緊急会議の結論とも変わらない。当時青瓦台の張夏成(チャン・ハソン)政策室長は「所得主導成長政策が効果を出し始めれば雇用状況が改善されると確信する。政府を信じて少しだけ待ってほしい」と話した。

雇用市場が最悪の状況を迎えているのにはさまざまな要因が作用しただろう。だが何よりも所得主導成長政策が少なくない影響を及ぼしたことは否定できない。大統領の経済諮問役である金広斗(キム・グァンドゥ)国民経済諮問会議副議長が「財政投入により雇用を創出するというのは本当に安易だ」として経済・産業政策の根本の枠組みを変えなければならないと話したのもそのためだ。

韓国政府はいまの雇用政策が「不十分」なのではなく「不適切」という点を認め、さらに遅くなる前に軌道修正に出なければならない。景気鈍化を知らせる警告音があちこちで鳴っている。時間は多くない。鎌で刈れるものを鋤で刈らなければならなくなるようなことも起きかねない。