韓経:脱原発政策から1年で…韓国電力、上半期に8147億ウォン赤字の「衝撃」

  • 2018年8月14日

韓国最大の公企業である韓国電力が上半期に8000億ウォンを超える大規模赤字を出した。現政権になって推進した性急な脱原発が電力独占供給会社である韓国電力の健全性を根幹から揺さぶっているのではないかとの指摘が出る。韓国電力は上半期に連結財務諸表基準で8147億ウォンの営業損失を記録したと13日に公示した。前年同期には2兆3097億ウォンの利益を出したが今回赤字に転落した。上半期の赤字幅は2012年の2兆617億ウォン以降で最大だ。「予防点検」名目で発電単価が最も安い原発を大挙止めたことが主要な背景に挙げられ、脱原発議論に再び火がついている。

◇6年ぶりに3四半期連続赤字

韓国電力は4~6月期だけで6871億ウォンの赤字を出した。昨年10-12月期の1294億ウォン、今年1-3月期の1276億ウォンに続き3四半期連続損失を記録した。3四半期連続赤字は2011年10-12月期~2012年4-6月期から6年ぶりだ。2012年は日本の福島原発事故後に原発一斉点検に入ったことに加え、国際原油価格も1バレル当たり100ドル以上に急騰した時期だ。

上半期の当期純損失は1兆1690億ウォンに達した。純損失が営業赤字の8147億ウォンより大きい理由は子会社である韓国水力原子力の月城1号機廃炉費用約5600億ウォンが反映されているためだ。

子会社の業績を考慮しない単体財務諸表だけ見ると韓国電力の業績は衝撃的だ。上半期だけで2兆1403億ウォンの赤字を出した。韓国電力のパク・ヒョンドク企画総括副社長は「東西発電など発電子会社5社が1兆1000億ウォンの利益を出して韓国電力の赤字を補填した側面がある」と説明した。

電気卸売事業者である韓国電力の業績は原発稼動率が高まる下半期に好調を示すのが一般的だ。だが今年は1兆ウォンを超える年間赤字は避けられない見通しだ。7~8月の猛暑にともなう電気料金一時引き下げ負担3100億ウォンも韓国電力が抱え込む可能性が高いからだ。2016年の電気料金累進制改編時も韓国電力がすべての費用を負担した。

◇「性急な脱原発政策が影響」

韓国電力の上半期の電力販売収益は前年同期比1兆5000億ウォン増加した。上半期の販売増加率が4.1%で、昨年同期の1.2%から3~4倍高まった。上半期の売り上げが過去最大である29兆432億ウォンに達した背景だ。一般企業で考えれば自社製品をそれだけ多く売ったという意味だ。

このように商売がうまくいきながら赤字幅が大きくなった理由は、発電単価が安い原発の代わりに高価な液化天然ガス(LNG)と石炭、再生可能エネルギーの割合が高まったためだ。韓国水力原子力によると昨年上半期75%前後に達した原発利用率は今年上半期に平均58.8%と低下した。原発整備日数は同じ期間に1080日から1699日に大きく増えた。約6000億ウォンをかけて安全設備を補強した月城1号機は6月初めから早期閉鎖することにした。

原発が抜けた穴は電力卸売価格が1.5倍以上高い石炭とLNGが埋めた。韓国電力の上半期の電力購入費が前年同期比2兆1000億ウォン増えた背景だ。韓国電力の電力統計速報によると1~5月に原発で生産した発電単価はキロワット時当たり61.96ウォンだった。これに対し有煙炭は89.45ウォン、LNGは93.11ウォンに達した。

燃料費単価だけ見ても原発の競争力は圧倒的だ。電力取引所によると先月の原発の燃料費はキロワット時当たり5.83ウォンだった。有煙炭の55.35ウォン、LNGの91.94ウォンの10~20分の1にすぎなかった。

◇電気料金引き上げの可能性

韓国電力の赤字が累積すれば電気料金引き上げが避けられなくなるというのが専門家らの指摘だ。過去の事例を見ると韓国電力の業績悪化は電気料金引き上げにつながった。

韓国電力は1兆204億ウォンの営業赤字を記録した2011年に住宅用電気料金を2%引き上げた。産業用料金は同年8月に6.1%、12月に6.5%上げた。8179億ウォンの赤字を出した2012年には産業用を6.0%、住宅用を2.7%引き上げた。2008年も産業用電気料金を1月に1.0%、11月に8.1%の2度上げた。同年2兆7981億ウォンの大規模赤字を出したためだ。

パク副社長は「料金引き上げ要因があるが政府と協議手順を踏まなければならない問題。公企業として国民物価も考慮しなければならないだけに慎重にアプローチしなければならない」と話す。

この日韓国電力の株価は前日より1.27%下落の3万1150ウォンで引けた。4年7カ月来の最安値だ。株価純資産倍率(PBR)は0.28倍にとどまった。