韓経:韓国ゲーム輸入商だったテンセント、いまでは韓国のゲーム会社牛耳る

  • 2018年8月9日

15年前だけでも韓国のゲームが中国のゲーム産業を牛耳っていた。当時中国のゲーム会社はゲーム開発会社ではなくゲーム流通会社に近かった。人気のある韓国のゲームを輸入するのに血眼だった。いまは状況が逆転した。中国のゲーム産業は「万里の長城」のように巨大になった。

◇韓国ゲームで成長した中国

2003年に中国のオンラインゲーム市場で韓国製ゲームのシェアは53%に達した。上位38社のゲーム会社が57作のゲームを流通した。半分以上の30作が韓国製ゲームだった。ゲーム業界関係者は「主要な中国ゲーム会社は韓国ゲーム関連記事を翻訳する担当者を置くなど韓国ゲーム学習が核心経営戦略だった」と振り返った。

中国のゲーム会社が韓国のゲームを模倣し独自の開発能力を育て始めたのは2000年代半ばからだ。低い水準のウェブボードゲームから作った。韓国のゲームを自国内で流通して確保した資金で海外の有望ゲーム会社買収と開発人材採用に投じた。

世界1位のゲーム会社に急成長したテンセントもこうした成功方式に徹底的に従った。テンセントが韓国から輸入したシューティングゲーム『クロスファイア』の同時接続者は中国で800万人を超えたりもした。テンセントはこのゲームひとつで年間1兆5000億ウォン以上の売り上げを得た。テンセントのまた別の収益源である韓国製ゲーム『ダンジョンアンドファイター』の収益はいまでも年間1兆ウォンを超える。

韓国ゲームで確保した資金でテンセントは海外の大手ゲーム会社を相次いで買収した。2011年にオンラインゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』を開発した米国ライオットゲームズを4億ドルで買収し世界1位のオンラインゲーム会社に跳躍した。次いで『スタークラフト』で有名なアクティビジョン・ブリザード、『フォートナイト』を作ったエピックゲームズ、『アサシンクリード』シリーズを開発したユービーアイソフトの株式も確保した。

2016年にはモバイルゲーム『クラッシュ・オブ・クラン』で知られるフィンランドのゲーム開発会社スーパーセルを86億ドルで買収した。18日にインドネシアのジャカルタ・パレンバンで開催されるアジア大会で初めて試験種目に選ばれたeスポーツのゲーム6種類のうち3種類がテンセントのゲームだ。

◇韓国のゲーム会社に投資するテンセント

テンセントは韓国のゲーム業界とインターネット業界に食い込んだ。カカオの2大株主の座を占めた。昨年韓国のゲーム業界1位に上がったネットマーブルの3大株主でもある。テンセントはこれらの会社の理事会メンバーとして経営に参加する。4:33、カカオゲームズなど他の韓国のゲーム会社にも投資した。

韓国のゲーム会社はテンセントと手を組むほかなかった。中国は世界最大のオンラインゲーム市場だ。中国で最大のゲーム流通網を持つテンセントと販売契約をしたり株式関係を結ぶのが「最上のカード」だった。ゲーム業界関係者は「最近では中国政府のゲーム流通許可問題のため積極的ではないが、一時はどうにかテンセントとやりたがった」と話した。

中国企業のゲーム開発能力も韓国企業に遅れを取らないという評価を受けている。テンセントのオーロラスタジオが作ったPCオンラインゲーム『天涯明月刀』は韓国のネットカフェでシェア10位以内に入ったりもした。内外で人気を呼んでいるシューティングゲーム『バトルグラウンド』のモバイルバージョンもテンセントが開発した。

韓国ゲーム学会会長を務めるウィ・ジョンヒョン中央大学経営学部教授は、「グラフィックなど一部だけ除けば中国企業の開発力の方が優れている。いまは中国で韓国ゲームをあえて探さない」と評価した。

◇政府支援vs政府規制

中国のゲーム産業の急速な成長には中国政府の積極的な支援も大きな役割をした。中国政府は2012年に「第12次5カ年文化産業倍増計画」を出した。ゲームを11大重点産業に含め積極的に育成した。自国のゲーム産業を保護するために流通許可政策も施行している。政府の許可を受けなければゲームを流通させられない制度だ。また、中国では外国企業が単独でゲームを販売できない。現地企業を通じてだけ流通が可能だ。

韓国政府は中国と反対方向に進んだ。韓国政府が満16歳未満の青少年の深夜ゲームアクセスを遮断するシャットダウン制を導入し、ゲーム使用金額を制限した。オンラインとウェブボードゲーム規制はゲーム業界を萎縮させた主要因に挙げられる。韓国のゲーム会社がオンラインゲームの成功に安住し、成長するモバイルゲーム市場に適時対応できていない点もやはり批判を受ける。

政府規制と業界の競争力低下が及ぼした影響は如実に現れた。一部上位企業の売り上げが増え輸出規模は拡大しているが、グローバル地位は落ちている。韓国のゲーム業界の世界市場でのシェアは2013年の6.3%から2016年には5.7%に低下した。

◇外交的変数まで作用

中国企業の攻勢はますます強まっている。莫大な投資を継続してだ。市場調査企業デジバイトによると、1年間にテンセントは17億ドルを他のゲーム会社の株式取得などに使った。同じ期間に世界のゲーム業界に集まった全投資額42億ドルの40%を超える規模だ。

テンセントは韓国PUBGの親会社ブルーホールの株式取得も推進している。PUBGは昨年世界1位のシューティングゲームに浮上した『バトルグラウンド』を作った企業だ。テンセントが株式を取得した会社が作ったり直接流通しているゲームのうち、『ダンジョンアンドファイター』『リーグ・オブ・レジェンド』『クロスファイア』『フォートナイト』は世界のオンラインゲーム売り上げ上位5位以内にいる。中国2位のゲーム会社であるネットイースは6月に『デスティニー』で有名な米ゲーム開発会社のバンジーに1億ドル以上を投資した。

韓国のゲーム会社の先行きは不透明だ。何より中国政府が昨年3月から韓国製新作ゲームの中国国内販売を許可せずにいる。ゲーム業界関係者は「世界最大市場である中国で販売できず、日本や台湾など他の国に突破口を求めている」と話した。