円キャリーの代わりに「ユーロキャリートレード」…世界投資家「作戦変更」(1)

  • 2015年3月13日

ユーロ圏(ユーロ貨幣使用19カ国)の金融緩和政策でユーロキャリートレードの動きが表れている。景気浮揚のための欧州中央銀行(ECB)の大規模な量的緩和でユーロが急落し、グローバル投資家が安くユーロ貨幣を借りて相対的に収益性が高いインドやフィリピンなど新興国の資産を買っている。

専門家はユーロ安傾向のため当分はユーロキャリートレードが活発になると予想している。一部では、米国が利上げしたりユーロ圏の景気が回復する場合、ユーロキャリートレード資金が一斉に離脱し、新興国金融市場を揺るがすおそれがあるという懸念も出ている。

◆インドネシア・インドに向かう資金

11日(現地時間)のニューヨーク外国為替市場で、ユーロは1ユーロ=1.05ドルまで値下がりした。12年ぶりの安値水準だ。12日の東京外国為替市場では取引時間中に一時1.04ドルをつけた。1ユーロ=1.05ドル以下となったのは2003年1月以来初めて。今年に入ってユーロは対ドルで13%近く落ちた。今月から始まったECBの国債買い入れなど量的緩和に加え、米国が6月に利上げするという分析が重なった影響だ。主要6通貨に対するドルの価値を表すドルインデックスはこの日100.06と、2003年4月以来初めて100を上回った。

ユーロが下落すると、グローバル投資家は安くユーロを借りてインドネシア、フィリピン、スリランカなど相対的に金利が高い新興国への投資を増やしている。今までグローバル投資家は低金利が固着化した日本で安く日本円を借りて豪州や南アフリカなどに投資する円キャリートレードを好んできた。

しかし最近はこうした投資公式が崩れている。ユーロが日本円より急激に下落したうえ、豪州と南アフリカの通貨はデフレを防ぐための中央銀行の利下げで過去最低水準まで落ちたからだ。

ブルームバーグ通信は「ユーロがさらに落ちるという見方が多く、グローバルファンドが投資金でユーロを買い、インドネシアなどの新興国に投資している」と伝えた。ユーロキャリートレードはすでに昨年、前年比で26%ほど増えた。