韓経:【現場から】フランスも驚いた韓国の「流通革新」…国内では規制対象へ

  • 2018年7月9日

英オンラインスーパーマーケット1位のオカドが開発中のヒューマノイドロボット。(オカド提供)

韓国経済新聞が2-6日に報道した「グローバル新流通革命」取材の過程で会ったフランス最大のスーパーマーケット「インターマルシェ」のパトリシア・シャトラン革新担当取締役は今年3月に韓国を訪問したという。フランスにはない、韓国流通産業の革新事例を探すための訪問だった。

シャトラン氏▼プレミアムスーパーとマートの試食コーナー▼全国各地にある小型コンビニエンスストア▼遊び施設のような複合ショッピングモール--の3つを印象的な事例に挙げた。意外だった。韓国では当然のことだが、彼の目には特別に見えたのだ。

◆「無限試食などフランスにない革新」

「フランスのマートやスーパーマーケットには試食コーナーがほとんどない。ロッテプレミアムマーケットに行ったが、消費者が思う存分食べていて驚いた」。

シャトラン氏は「家族みんなが食べても無制限に与えてくれそうな試食コーナーは世の中のどこにもない」とし「申しわけなく10人に1人は購入しそうな感じだった」と話した。フランスに戻ったシャトラン氏はインターマルシェの売り場に韓国式の試食コーナーを設置する計画を進めている。

「超小型店舗」が全国各地で盛業中であることも彼の目を引いたようだ。「韓国型コンビニエンスストア」だ。フランスでは少なくとも売り場の面積が300平方メートル(約90坪)になってこそコンビニエンスストア(convenience store)と呼ぶ。CU、GS25、セブンイレブンなど60平方メートル(18坪)ほどのコンビニエンスストアを韓国で初めて見たという。シャトラン氏は「グローバル流通産業の最近のトレンドは大型売り場を拡大するより細かく分けて小型化することだが、韓国はすでに新しい流れをリードしていた」と評価した。

複合ショッピングモール「スターフィールド高陽(コヤン)」を訪れたシャトラン氏はテーマパークを連想した。一つの建物にショッピングモール、デパートなどショッピング施設だけでなくプール、ゴルフ練習場、サウナなど非商業施設まで備えて人を集めているのに驚いたという。「複合ショッピングモールは米国より進化したようだ。親会社はフランスで推進中の複合ショッピングモールに韓国の事例を適用すればよいという意見を伝えた」。

◆国内では規制対象に?

逆説的だ。シャトラン氏が発見した韓国流通産業の3つの「革新」は国内では規制を強化する対象として扱われている。

大型マートに商品を納品する協力会社が進める試食イベントはなくなるかもしれない。公正取引委員会はマートやスーパーで協力会社が試食コーナーを運営する時、販売社員の賃金の半分は流通企業が負担することにしたからだ。

欧州流通専門家の目には驚きの対象となったコンビニエンスストアの出店も今後難しくなる見通しだ。政府が従来のコンビニエンスストア保護を前に出し、近隣への出店を過度に規制する動きを見せているからだ。週末に人気のスターフィールドのような複合ショッピングモールは追加で店舗を出せるかが不透明だ。店舗を出そうとするたびに付近の商人が声を高め、政治家が加勢する。政界は複合ショッピングモールの月2回義務休業も推進している。

◆革新はディテールから始まる

米ウォルマートは昨年、熱帯フルーツの味がするピックル「トロピックル」を開発した。独特の香りがするトロピックルをウォルマートの売り場だけで販売した。するとこのピックルを購入しようとウォルマートの売り場を訪れる人が増えた。

英オンラインスーパーマーケット1位のオカドは「技術企業」と呼ばれるほどだ。2015年に物流センター内でボックスに袋をかぶせる機械を開発した。今は人が嫌がる作業をこの機械が代わりにしている。

流通産業の「革新」はこのように小さなことから始まる。「小さな革新」が起こるように規制を緩和する必要がある。残念ながら韓国では流通を規制対象とみる雰囲気が形成されている。伝統市場に影響が及ぶとして大型マートの営業を規制し、先端オンラインセンターの建設に反対する声が少なくない。このため大規模な雇用を創出するにもかかわらず、声を出せない業種になった。「もう流通業を違う目で見てほしい」という国内流通企業の従事者の声に耳を傾ける時になったようだ。