韓経:トランプ「韓米FTA再協議」署名から3カ月無反応…不安な企業ら

  • 2018年6月28日

米ワシントンはいま「戦場」だ。トランプ大統領が中国と欧州連合(EU)、カナダ、メキシコなどを相手に行っている通商戦争の「砲煙」があふれている。寝て起きれば新たな関税報復ニュースがあふれる。トランプ大統領は26日、貿易戦争によるグローバル景気低迷の可能性を尋ねる質問に「まったくそう感じない」と一蹴した。景気低迷に進む前に勝利を収めるので退かずに戦闘に出るという意味と解釈された。

この日会ったワシントン駐在の韓国政府関係者は「韓国が米国と韓米自由貿易協定(FTA)再協議と鉄鋼関税免除に向けたクォータ設定交渉を早く終わらせておいたのは幸い」と話した。米中、米EUの通商戦争を一歩退いて見守っているという話だった。

だが現場で奔走する韓国企業家の感情はこれとは明確に異なる。「ひとつ峠を越せばまた別の峠がやってくる」と不安に感じている。まず韓米FTA再協議の署名が釈然としない理由で遅れている。トランプ大統領が「米国と韓国の労働者のための偉大な合意」として韓米FTA再協議妥結を発表したのが3カ月前の3月28日だ。しかしまだ両国の署名はされていない。政府に「どうなったのか」と尋ねると「まだ条文作業中」と答える。しかしワシントンでこの話を信じる人はない。

トランプ大統領は韓米FTA再協議期間中に最高25%の鉄鋼関税賦課の方針を持ち出して韓国側から輸出量自律制限(直前3年間の平均輸出量の70%)という譲歩を勝ち取った。FTA再協議妥結後には北朝鮮の非核化交渉を理由に署名を先送りした。いつ、どんなカードをFTA再協議署名条件に持ち出すかもわからないという不安感が広がる。

この渦中に米政府は輸入自動車関税賦課(25%)方針を既定事実化している。専門家らはトランプ大統領の交渉パターンに注目している。輸出量を自ら減らしたり、そうでなければ高率関税を負担したり、2つのうちひとつを選択しなければならなかった。輸入車関税も同じ要求を受ける可能性が大きく、この場合韓国としては直接的な打撃を受けるほかない。

「予測不可」であるトランプスタイルほどに企業家を不安にさせるものはまたある。市場と企業からかけ離れている韓国政府だ。韓国は3月に米国との鉄鋼関税交渉を最初に妥結させた。輸出量を自主規制するカードで合意に至った。だがどのようにその決定がされたのかを知る企業家を見たことがない。企業関係者は「交渉当時は忙しかったとしても普段も政府が通商懸案に対してどのような方向でどのような対策を考えているのか知る方法がない」と訴えた。

もちろん韓国政府がただ手をこまねいているとみるのは難しい。産業通商資源部の白雲揆(ペク・ウンギュ)長官は27日に世界ガス総会(WGC)参加に向けワシントンDCに来た。白長官はWGCだけでなく輸入自動車の関税問題もまとめる予定だ。「韓米FTA再協議で米国が韓国から輸入するピックアップトラックに高率関税を長期間維持することで合意したため今回の自動車関税賦課措置で韓国は例外と認定されなければならない」という点を強調するとの話が出ている。

ところが白長官がワシントンDCでこれを協議し頼むために会う米国側のパートナーがいない。主務官庁長官であるロス商務長官はアフリカ出張中だ。彼はやむを得ず議会関係者と接触する計画という。

ポンペオ国務長官は26日にウォールストリートジャーナルとのインタビューで「トランプ大統領の対外政策目標は冷戦以降の世界秩序を米国中心にリセットするということ」と定義した。韓国に対する圧力もそうした構図が定着するまで政治・外交・経済的に続くという予告だ。米国との長く激烈な摩擦を覚悟しなければならない。