韓経:現代・起亜自動車輸出59万台に影響、ルノーサムスン生産量半減も

  • 2018年6月27日

トランプ米大統領は5月に外国製自動車とトラック、部品などに対し「通商拡大法232条」を適用し調査することを商務省長官に指示した。通商拡大法232条は輸入製品が米国の国家安保を脅かすと判断されれば輸入を制限したり高率の追加関税を課せられるようにする内容を含んでいる。この法律が適用されれば両国間の自動車関税をなくした韓米自由貿易協定(FTA)も無用の物となる。4月に輸入鉄鋼とアルミニウムにそれぞれ25%と10%の関税を課することに決めた時もこの法律を根拠とした。当時韓国は米国政府との個別交渉を通じクォータ制(輸出割当制)を受け入れる条件で高率の関税をかろうじて回避した。

◇米への輸出多いルノーサムスンに直撃弾

鉄鋼に続き今度は自動車産業で「米国発の悪夢」が再現される兆しだ。「まさか」が「現実」になれば韓国に自動車業界は「荒れ地」になるだろうという懸念が大きくなっている。米国は韓国の自動車業界にとって最大の市場であるためだ。昨年韓国が輸出した自動車253万194台のうち約33%の84万5319台が米国で売れた。現代(ヒョンデ)自動車が30万6935台、起亜(キア)自動車が28万4070台、韓国GMが13万1112台、ルノーサムスンが12万3202台だ。金額にして145億2721万ドルに達する。現代・起亜自動車は「ジェネシス」と「ソナタ」「アバンテ」「サンタフェ」「スポーテージ」「K5」などを米国に輸出している。韓国GMは「トラックス」と「スパーク」を、ルノーサムスン自動車は日産「ローグ」を米国で売っている。

「関税爆弾」が爆発すれば韓国の自動車メーカーでルノーサムスンが最も大きな打撃を受けるものとみられる。対米輸出依存度が最も高いためだ。ルノーサムスン釜山(プサン)工場では昨年26万4037台を生産し17万6271台を海外に売った。このうち米国への輸出は12万3202台だった。同社の輸出の69.9%を占めた。釜山工場の生産量の46.7%と半分近い。ルノーサムスンが米国に輸出する車種は小型スポーツ多目的車(SUV)の「ローグ」だ。日産から2014年に生産を委託され来年8月まで5年間にわたり生産するモデルだ。

曲折の末に経営正常化に進み始めた韓国GMも対米輸出が行き詰まれば「第2の群山(クンサン)工場(閉鎖)事態」を迎えるだろうという懸念が少なくない。米国輸出の割合が全輸出量の33.4%に達するほど高いからだ。韓国GMは昨年富平(プピョン)工場と昌原(チャンウォン)工場などで51万9385台を生産して39万2396台を海外に販売した。このうち対米輸出は13万1112台に達した。

現代・起亜自動車も大きな打撃は避けられない。両社の対米輸出量はそれぞれ30万6935台と28万4070台に達する。全輸出で米国が占める割合はそれぞれ31.8%と29.6%に達する。

◇部品産業生態系の崩壊懸念

自動車メーカーが揺らげば部品メーカーも枯死する危機に追いやられる。納品量が減り工場稼動率が下がり、代金を受け取れなくなり資金難に陥る可能性が大きいためだ。自動車部品業界では米国発の関税爆弾が現実化すれば5年間に輸出分野の損失だけで122億ドルに達するだろうという分析も出している。

自動車と部品産業と関連した数十万件の雇用が一気に消える可能性が大きいという懸念も出ている。自動車メーカーが高率の関税を避けるために韓国での生産を減らし米国工場での生産量を増やせば韓国の雇用減少は火を見るより明らかだ。現代自動車(6万8590人)と起亜自動車(3万4720人)、韓国GM(1万5663人)、ルノーサムスン(4254人)など自動車メーカーと5300社に達する協力会社が直接雇用する人材は35万5000人に達する。販売と物流、サービスなど間接雇用人材まで加えれば韓国の自動車産業の直接・間接雇用人材は175万人に達するものと業界は推定している。

産業研究院のイ・ハング研究委員は「米国政府に韓米FTA再協議結果履行を圧迫し高率関税適用対象から抜けなければならない」と話している。