韓経:高まる中国リスク…「それでも規制地雷は韓国よりまし」

  • 2018年6月5日

「LG有機EL中国生産」。昨年7月26日付の日本経済新聞の1面トップ記事の見出しだ。日本企業が商用化できなかった大型OLED工場を中国広州に建設するのは日本産業界にも大きな衝撃だった。

当時、LGディスプレイとしては避けられない選択だった。最初の理由は工場建設に対する中国地方政府の破格的な支援だ。広州市はOLED工場を誘致するために土地を無償賃貸したほか、電力および上・下水道施設も提供した。全体投資金7兆4000億ウォン(約7600億円)のうち30%の2兆2000億ウォンは傘下の公企業を通じて投資した。

一方、韓国で大規模な工場を建設するには工場の敷地確保のための土地収用から電力の確保まで解決すべき難題が多かった。「広州工場が正常に稼働すれば韓国と比べて3兆ウォン(約3000億円)以上も投資および費用を抑えることができる」という分析が出てきた理由だ。2013年のOLEDパネル本格量産以降、関連累積損失が3兆ウォンを上回るというLGディスプレイとしては無視できない誘惑だった。

昨年は北米に世界1位を奪われたが、2011年以降、世界最大規模を維持してきた中国テレビ市場を勘案しても広州工場は必要だった。中国のスカイワースやハイセンスがLGディスプレイからパネルの供給を受けて製造するOLEDテレビは現地で好評を得ている。広州工場が予定通りに設立されれば爆発的な現地需要を牽引できる。

サムスン電子が西安に3次元(3D)NAND型フラッシュメモリー工場、サムスンディスプレイが蘇州にLCD(液晶表示装置)工場を建設したのも同じ理由からだ。現地では支援ばかり受けて技術移転は期待を下回る韓国企業に中国が失望したという分析も出ている。電子業界の関係者は「LGディスプレイに対する中国政府の無理な要求はこうした失望の延長線かもしれない」と述べた。