韓経:「韓国にリーダーはおらずボスだけが多い…リスク乗り越える企業家を育てよ」

  • 2018年5月30日

ファン・チョルジュ会長

「模倣して追いかけて行くだけで成長した時期は終わりました。第4次産業革命時代は革新しなければ1位になれません」。

「革新伝導師」と呼ばれる周星(チュソン)エンジニアリングのファン・チョルジュ会長は29日、京畿道広州(キョンギド・クァンジュ)にある周星エンジニアリング本社で行われた韓国経済新聞とのインタビューを通じ革新の必要性をこのように話した。革新は「すれば良い」ものではなく、韓国が世界の舞台で生き残ろうとするなら「必ずしなければならない」ものという話だ。

彼は「消費者情報が足りない時は1位と似た物を作るだけで売ることができた」としながらも「すべての情報が共有される現在は消費者が1位の製品にだけ集まる勝者独占が起きている」と強調した。

ファン会長は国の力も結局は技術革新から出ると話した。韓国の人口は世界の0.7%、国土面積は0.07%にしかならず、革新成長が唯一の方法だと断言した。彼は31日にソウル市内のホテルで開かれる「ストロングコリアフォーラム2018」で、「第4次産業革命時代に革新成長に向けた戦略」を主題に講演する。

◇「研究開発費大幅に増やし危機抜け出す」

ファン会長が25年前に創業した周星エンジニアリングこそ革新を繰り返して成長してきた代表的企業だ。半導体と有機EL生産装備を製造する会社で半導体原子層蒸着装備(ALD)を独自技術で国産化した。世界最初の技術が12件、特許は2000件余りに達する。

周星エンジニアリングは何回か赤字を出したがむしろ研究開発費を大幅に増やして危機を脱出した。技術革新が成長につながるという持論をファン会長自身が事業を通じて証明したのだ。

彼は大企業よりはスタートアップ(新生ベンチャー企業)とベンチャー企業で革新が起きやすいと説明した。巨大な組織を持つ大企業よりは企業オーナーが研究開発からマーケティング、営業まですべて見られる小さな会社が革新を起こすのにもっと適合していると強調した。

ファン会長は「革新は粘り強く長期にわたり没頭して集中し未来市場を準備する時だけ可能だ。時間が長くかかりリスクが大きいためオーナーの意志が絶対に必要だ」とした。

革新を見る視角が変わらなければならないという点も強調した。韓国社会は両立できない革新と信頼を同時に要求していると吐露した。彼は「革新の価値は時間が流れれば減るが信頼は時間が過ぎるほど高まる。2つが共存するのは難しい」と話した。

世界になかった技術や製品を開発したが適用事例がなく使えないことも頻繁にある。こうした点から製品や技術が不安なのかを確認する前に未来に必要なのかを考えて育成しなければならないということだ。

◇「特許は革新保護する唯一の手段」

ファン会長は革新成長に向け変わらなければならないこととして教育制度を挙げた。これ以上古い知識に固執する知識人や人材を養成するのは意味がないという理由からだ。彼は「知識がリアルタイムで共有される時代に古い知識を注入するのは誤ったこと。革新を導くリーダーを養成する体制を整えなければならない」と話した。

ファン会長が掲げるリーダーの概念は明確だった。リーダーは「リスクを甘受して責任を取り克服する人」であるのに対し、ボスは「力で強要して結果を独占する人」と規定した。韓国社会には「リーダーはおらずボスばかり多い」と評価した。

後進国と開発途上国ではボスが成長を導くが先進国に進むなら必ずリーダーが必要だというのが彼の持論だ。「ストロングコリア」はボスではなく立派なリーダーが作れるが、韓国社会は一度もリーダー育成に出たことがないと批判した。

ファン会長は革新を活性化するには政府が特許制度を厳格に運用しなければならないと注文した。彼は「革新を防御する唯一の手段が特許。特許があるといっても社会的に保護しなければ何の効果もない」と話した。

ある会社が革新製品を出すために100ほど投資するならば模倣品は30かけるだけで出せる。製品の値打ちは半分に落ち、革新に成功した会社は次の製品を開発できるほどの利益を稼ぐことはできない。

ファン会長は「韓国が成長する唯一の方法は技術革新を通じた知的財産権(IP)創出と管理、戦略的活用。他の国が韓国の技術を模倣するからと気分を悪くするのにとどまらず、政府が乗り出して特許を積極的に保護しなければならない」と強調した。

引き続き「過去に韓国企業が模倣で成長した前歴がありわれわれ自ら技術に対する価値をしっかり認めていないが、これからは変わらなければならない。いくら革新が起きても保護しなければ価値創出につながらない」と付け加えた。