韓経:【社説】米中「貿易談合」で韓国が打撃を受けるのは半導体だけか

  • 2018年5月21日

貿易不均衡問題をめぐり神経戦を行っていた米国と中国が共同合意文を発表し、ひとまず葛藤を縫い合わせた格好だ。だが中国と米国が主要輸出市場である韓国としてはいろいろと心配だ。米中が貿易対立している時は火の粉が飛んでくることを心配したが、両国が貿易不均衡解消に向けて取る人為的な措置もまた韓国企業には新たな脅威になる可能性があるためだ。

米中共同合意文にはこうした懸念を持たせるような内容が盛り込まれている。「中国の対米貿易黒字を大幅に減らすために効果的な措置を取ろうという共感ができた」とし、「中国は米国の商品・サービス購入を大々的に拡大する予定」と明らかにした。両国は米国の輸出拡大品目として「農産物」と「エネルギー」を明示したが、これだけで米国が目標にする2000億ドル規模の貿易赤字縮小は不可能だという指摘が多い。両国が公開していない他の品目まで含めて隠密な約束をしたのではないかとの疑問を呼んでいる。

中国が米国製半導体購入を大幅に増やすという計画を米国に提示したというニューヨークタイムズの報道はそうした脈絡から尋常でない。これが事実なら中国の対米貿易収支黒字縮小に向け米国製半導体輸入を拡大してほしいという3月の米国の要求に前向きな返事をしたことになる。香港を含む中国への輸出が68%を占める韓国の半導体が「流れ弾」を受けるのは時間の問題だ。

両国間の貿易交渉で半導体が議論されるほどならば他のIT先端製品もまた例外ではない可能性を排除しがたい。中国の米国製先端製品購入はどのような形態であれ米国の対中輸出規制緩和を伴うという点で中国は中国なりに技術追撃に加速度を付ける機会にすることは間違いない。ここに電気自動車などの分野で米国政府が中国に要求してきた自国企業の市場参入規制撤廃が前倒しされれば中国市場での競争がそれだけ激しくなることもまた自明だ。米中間の貿易戦争ほどの「貿易談合」が韓国企業に及ぼす脅威に対しても綿密な分析と対応策をまとめなければならないだろう。