韓経:日本の55倍…韓国「虚偽告訴」の乱発厳しく処罰

  • 2018年5月9日

検察が抗告制度を利用して虚偽告訴を乱発する誣告事犯を厳しく処罰することにした。乱発されている告訴・告発による被害者が増えている点を考慮した措置だ。告訴・告発の乱発をあおるような刑事訴訟法から手を入れなければならないという指摘も出ている。

ソウル高等検察庁は8日、この3カ月間に検察庁で不起訴処分された告訴・告発抗告事件を検討した結果、明白な虚偽告訴であるのに抗告した22件の事件を摘発して15件を誣告容疑で起訴し、7件を捜査中だと明らかにした。抗告は告訴人または告発人が検事の不起訴処分に従わず検察内の上級機関(ソウル高等検察庁)にその是正を求める制度だ。

誣告罪は他人に刑事処分または懲戒処分を受けさせる目的で虚偽の事実を警察署や検察庁など公務所や公務員に申告することにより成立する。検察庁によると昨年誣告罪として受け付けられた人数は1万475人で、前年の9937人より538人増えた。2008年の8550人から徐々に増える傾向だ。

ソウル高等検察庁が今回摘発した事件によると、ソウル・蘆原区(ノウォンク)でタクシー会社とガソリンスタンドを複数運営するAさんは同居の女性を家から追い出すため自宅を散らかし家財を破損した。彼は「同居する女が無断で自宅に入り家財を損傷した」として6回にわたり虚偽の告訴をした。ソウル高等検察庁はAさんが80歳の高齢にもかかわらず他の同居女性を相手取り虚偽告訴した前歴がある点を考慮し拘束起訴した。

Bさんは2016年に自身が所属した山岳会の会員らと酒を飲んでいる間にある女性会員にセクハラして起訴された。だが裁判過程で自身に不利な証言をした山岳会員3人を逆恨みして昨年6月に彼らをそれぞれソウル南部・西部・東部3つの地方検察庁に偽証容疑で告訴した。各地検で無嫌疑処分が下されるとすぐに上級検察庁であるソウル高等検察庁に抗告した。ソウル高等検察はBさんの誣告容疑を確認し再捜査を命令した。

Cさんは2013年教師である元妻が勤める学校を訪ね、元妻が浮気をして家を出て行ったと大声を出し暴れた容疑で懲役刑の実刑が確定した。Cさんは刑務所出所直後の昨年1月に元妻が嘘で自身を陥れたので処罰してほしいとして告訴状を出した。ソウル高等検察庁はCさんが恨みを抱いて嘘をついていると判断して誣告容疑で起訴した。

誣告事犯は低信頼社会の断面であり、これに伴う社会的費用も少なくないと指摘される。検察庁関係者は「韓国の年間告訴件数は55万件なのに対し日本は1万件にすぎない。このため重要な事件に捜査力を集中できない事例が多い」と伝えた。

民事訴訟で解決できる事件を刑事訴訟で解決する慣行も蔓延しているというのが法曹界関係者らの共通した診断だ。告訴人に過度に有利な現行の刑事訴訟法体系から手を入れなければならないという指摘が出る。法務部関係者は「先進国では告訴・告発があったから韓国のようにほとんどの捜査には着手しない」と伝えた。彼は「韓国はほぼ無制限な抗告権も保障されている」と付け加えた。