【社説】韓国、鍋底景気が顕著に良くなっているというが…

  • 2015年3月23日

鍋底景気が持ち直しているという。特に、証券市場と不動産でははっきりとした薫風が感じられる。KOSPI(韓国総合株価指数)指数は年中最高値である2037ポイントまで上がり、昨年末比6.35%上昇した。昨年4.76%下落したことと比較すると、確実な回復傾向だ。特に、コスダック(KOSDAQ)指数は6年9カ月ぶりの最高値だ。不動産市場も温かくなっている。3月3週間のアパート売買件数はすでに2月ひと月分の取引件数に迫る勢いだ。国内建設工事の受注額は1月を基準として過去最高値を記録したほか、建設業者景気実体調査指数は先月83.5と12年ぶりに80を越えた。日雇い建設人力市場は求人が相次ぎ、引っ越し・インテリア・家具会社は久しぶりの特需に笑いが止まらない。原油安・低金利・ウォン安という新3低(安)が薫風をもたらしたとの分析が出ている。

もちろん全般的な実体経済はまだ冷え冷えとしている。製造業生産は今年1月3.7%減少し、輸出や消費者物価までがマイナスだ。政府の今年の目標成長率(3.8%)は達成できないという悲観的な見通しが支配的だ。韓国経済研究院が昨日、成長率展望値を3.7%から3.4%に下げたほどだ。政府が10兆ウォン(約1兆800億円)規模の追加経済活性化対策を出したのはこのような脈絡から理解できる。しかしこの程度では到底望めない。10兆ウォンのうち3兆ウォンは下半期の財政投入分を上半期に操り上げたもので、特に5兆5000億ウォンは民間企業投資を活性化するものとされている。政府は企業に投資意欲がなくて問題だと話しているが、実際の核心は企業が投資できる環境にないということだ。その上、賃金を上げろといきなり圧迫したりする。企業投資がどこからどのように出てくるのかが全く見えない。

鍋底景気の回復は企業投資を喚起せずして持続不可能だ。政府が労働・公共・金融・教育など4大構造改革に対する手綱をしっかりと締めるべきだとの指摘が相次いでいる理由だ。当面は今月末までに合意案を作成するという労働改革がカギだ。青年失業率が15年ぶりの最高水準だ。大企業の正規職の過保護が解消されなければ労働市場の両極化と二重構造は決して解決できない。労働改革が失敗すれば公務員年金などの後続改革も結果は火を見るより明らかだ。ようやく火が灯った景気回復の火種を大きくしていかなければならない。非常な覚悟を見せてほしい。