韓経:【社説】サムスンとソウル大学の「先進国型産学協力」は喜ばしい

  • 2018年3月29日

韓国でも先進国型産学協力の試みが登場した。サムスンの頭脳の役割をするサムスン総合技術院とソウル大学自然科学大学が組んで未来研究に着手したのがそれだ。協力内容も量子コンピュータ、量子ドットなど先端分野共同研究、教授研究年活用協業強化、定期学術交流フォーラムなどで構成した。「開放型革新」の実験と言っても遜色がない。

今回の試みは韓国政府が主導した産学協力ではない。企業が資金を出し、大学は研究成果を移転する単発の産学協力とも次元が違う。共同研究分野が応用・開発ではなく10~20年後を考える次世代基礎・基本技術ということも目を引く。サムスンが工科大学ではなく自然科学大学を協力パートナーに選択したのはこれ以上短期成果に執着しないという意味だろう。一言で韓国の産学協力を一次元引き上げた。

先進国企業の輝かしい革新成果と世界的な研究中心大学の裏には企業と大学が「ウィンウィン」する産学協力がある。先端技術企業があふれ出る米国のシリコンバレーとスタンフォード大学を切り離して説明することができない理由だ。今回のモデルが成功すれば企業の革新競争力と大学の研究競争力という2匹のウサギを捕まえる出発点になれる。韓国から「ファーストムーバー」が出てくるなという法もない。

韓国政府に投げるメッセージもある。政府が語る革新成長は先進国型研究文化や革新システムが後押しされる時に可能だ。企業がこのように進化するのに政府が従来の国策研究所モデルや産学協力方式から抜け出すことができないというのは話にならない。どのようにすれば企業と大学間のこうした協力モデルが中小ベンチャー企業にも広がるかを悩んでみることを望む。もしかするとこの過程で大学改革の突破口が用意されるかもしれない。

同時に政府は研究開発予算をまともに使っているのか振り返ってみなければならない。政府があらゆる事をすべてやるというのは戦略ではない。サムスンとソウル大学の協力で見るように、次世代成長動力研究はこれ以上政府の専有物ではない。基礎・基本研究はすべて政府の役割という思考も古いものだ。民間との戦略的協力や役割分担などを考慮した政府研究投資の大々的な構造調整が後に従わなくてはならないのではないか。