韓経:「駆け引き対象」になった韓国の半導体…米中通商戦争の流れ弾に当たるか

  • 2018年3月27日

米国と中国が通商戦争を行っている中で韓国の半導体工場で従業員が生産工程を点検している。(写真=韓経DB)

米国と中国の通商戦争が激しくなり韓国の最大輸出品目である半導体産業にも飛び火している。

26日付ウォールストリートジャーナルによると、ムニューシン米財務長官とライトハイザー米貿易代表部(USTR)代表は先週中国の劉鶴副首相に送った書簡を通じ、中国が米国製半導体購入を拡大するよう要請した。中国企業が韓国と日本企業から購入する半導体のうち一部を米国企業が供給できるようにしてほしいという要求だ。

この日フィナンシャルタイムズは、むしろ中国が米国との通商戦争を避けようと米国製半導体購入を拡大する案を提示したと報道した。双方の交渉内容の報告を受けた消息筋の話として、中国が対米貿易黒字を減らすための案のひとつとして韓国と台湾製の半導体輸入を減らし、代わりに米国製半導体購入を増やす案を提示したと伝えた。

フィナンシャルタイムズはこの案が米国の2つの友好国である韓国と台湾との関係を悪化させかねないとし、米国が中国のこうした提案にどのように反応するかは不透明だと付け加えた。両紙の報道内容のうちどちらが事実であれ韓国の半導体は米国と中国の駆け引き対象となり流れ弾に当たっているという観測が出ている。

こうした動きは米国半導体産業の貿易収支が日増しに悪化しているためと分析される。2012年まで17億9000万ドルの黒字を出していた米国半導体プロセッサ産業は2014年に赤字に転落し、昨年には赤字幅が21億2000万ドルまで拡大した。同じ期間にメモリー半導体貿易収支黒字規模も29億9000万ドルから16億5000万ドルに半減した。

韓国の半導体業界はこうした米国の通商圧力がサムスン電子やSKハイニックスなど韓国企業には大きな影響を及ぼさないと予想する。クラウド、ビッグデータ、人工知能(AI)など新産業が発展し半導体需要が大きく増えるのに対し、半導体供給は需要にしっかり追いついていないためだ。韓国半導体産業協会のアン・ギヒョン常務は、「米国政府と中国政府がサムスン電子とSKハイニックスのメモリー半導体輸入を制限しても、これに代わる供給元は事実上ない」と説明した。

寡占競争構造であることも通商規制から抜け出せる要因だ。DRAMの場合、サムスン電子が45.3%、SKハイニックスが27.8%、米マイクロンが22.1%と3社の世界シェアは95.1%に達する。半導体業界関係者は「アップルやファーウェイのような大手携帯電話メーカーは安定した供給に向け3~4社からメモリー半導体を同時に調達する。特定国を対象に通商規制をするのは容易でない構造だ」と指摘する。

ただし今後半導体好況が鈍化すれば韓国企業が1次規制対象になる可能性があるとの懸念が出ている。米国政府と中国政府が競争的に韓国の半導体メーカーを圧迫し始めたことも負担だ。米通商当局の米国際貿易委員会(USITC)はサムスン電子とSKハイニックスなど韓国の半導体メーカーと関連した3件の技術に対し特許侵害の有無を調査している。知的財産権侵害が認められればUSITCは該当製品の輸入禁止を命令できる。

一部では米国政府や中国政府が特許侵害、談合などの不公正取引を理由に大規模課徴金を科す可能性も提起している。2004年に米法務省はサムスン電子、ハイニックス、独インフィニオン、米マイクロンなどのDRAMメーカーが談合して価格を引き上げたという理由で1兆ウォン近い罰金を科している。