韓経:【取材手帳】下方平準化する韓国の大学

  • 2018年2月23日

「教授の年俸が9年間全く変わらないそうですね」

先日会った大企業役員の話の中には妙なニュアンスが含まれていた。大学教授が外部活動に没頭する理由が分からなくもないという話だった。続けて彼は「28年前に私が習った教材をまだ使っている」とし、「米国では大学が一流だが、韓国は企業が一流なようだ」と話した。韓国内の大学の競争力がどうかを伺い知ることのできるエピソードだ。

地方の大企業の部長であるA氏は甥が三浪を決めたという知らせに苦々しい思いを抱えざるを得なかった。本人が通う会社の入社を推薦した部長は甥に自身の母校である地域の国立大学への入学を薦めていたところだ。姉を通じて聞いた甥の決定理由はこうだった。「『イン・ソウル』の大学でなければ意味がないです」。

大学の序列をなくそうという話が多い。政策の課題として提示されるほどだ。だが、すでに韓国の大学序列は相当部分壊れている。グローバル「一流」企業の目には最上位の何校かを除いて「どこも同じ」だ。受験生の目には「イン・ソウル」と「アウト・ソウル」の2つのカテゴリーだけあるだけだ。下方平準化の流れがますます強まっているというのが専門家らの指摘だ。誰がより「世の中を変えるのに寄与するのか」をめぐり激しい競争を行っている米国、英国、ドイツなど海外先進国大学の話は「別世界」のことだ。

大学の地位がなぜこれほど墜落したのだろうか。約10年間強制施行された「授業料半額」等の過度な政府干渉、過去に安住する教授、総長のリーダーシップ不在などが乱麻のごとく絡まっている。原因が複雑なだけに1つや2つの解決法では「大学崩壊」を防ぐことは困難だろう。もちろん授業料を思い通りに上げられるようにしたら解決されることではない。

ソウルのある私立大学の総長は「大学下方平準化がもたらす副作用に対して今からでも本音を話してみよう」と言った。英語幼稚園、大学受験改革など幼稚園・小中等教育にばかり集中する政府に対する遺憾も吐露した。大学の「品質」が底をついた状況で中学・高校をいくら良くして何の意味があるのかという指摘だ。

詰め込み式の教育から抜け出した創意的人材を輩出しても韓国の大学に入ればすぐに「就職準備生」または「公務員試験準備生」の境遇に転落するほかない。教授出身の金相坤(キム・サンゴン)副首相兼教育部長官が大学の声にもっと耳を傾けるべき時だ。