韓経:【コラム】大統領専用機=韓国

  • 2018年2月20日

大統領専用機

大統領専用機はほとんどが軍用機から始まった。1940年代の米国大統領専用機も戦闘爆撃機と輸送機を改造したものだった。エアフォースワン(空軍1号機)という名前の通り空軍が直接運用した。1950年に入ってからはダグラスとロッキードの旅客機を改造して使い、1960年代以降はボーイングの旅客機を活用している。

歴史的に最も有名なエアフォースワンは1963年11月にケネディ大統領がテキサス州ダラスで暗殺される直前に利用した専用機だ。当時副大統領のジョンソンはケネディの遺体をワシントンDCに運ぶ間に機内で第36代米国大統領に就任した。

米国の大統領専用機は1機ではなく同一機種が2機だ。動く時には2機がともに使われる。テロなどの危険を避けるためにどの機体に大統領が乗っているのかわからないようにする。飛行スケジュールも最後まで秘密にする。場合によってはそれぞれ異なる所に飛んで行ったりもする。

日本は専用機として自衛隊所属のボーイングB747-400を2機運用している。中国とフランス、ドイツも2機ずつ保有している。ロシアは自国製旅客機のイリューシン96を改造して専用機に使っている。英国はG8で唯一専用機を持たずブリティッシュエアウェイズの定期便やチャーター機を利用している。北朝鮮も高麗航空所属の飛行機2機を専用機として使っている。北朝鮮の専用機の名称は「チャムメ1号」だ。チャムメは北朝鮮を象徴する鳥のオオタカを意味する。

韓国初の大統領専用機も軍の輸送機だった。韓国戦争(朝鮮戦争)中に当時の李承晩(イ・スンマン)大統領が利用したC-47ダコタ輸送機が専用機1号だ。その後はしっかりとした専用機はなく、大統領の外国訪問時には訪問国のチャーター機に依存したり民間航空機を利用した。朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の西ドイツ訪問時は西ドイツ政府がルフトハンザ航空の東京~フランクフルト便のファーストクラスを貸し切り、金浦(キンポ)空港に立ち寄って朴大統領一行を乗せていった。

かつては40人乗り軍用機を専用機として使ったりもしたが、古い機種で航続距離も短く無用の物になって久しい。現在大統領が海外訪問に利用する飛行機は専用機ではない。名称は「空軍1号機」「コードワン」だが、大韓航空の旅客機を借りて使うチャーター機だ。賃貸満了期限が約2年残っており再賃借するのか専用機を購入するのか決めなくてはならないタイミングだ。

国格に合う専用機がなければならないということには与野党とも異論はないように見える。過去には政権が変わるたびに野党の反対で失敗に終わり、いまの与党もそうした「原罪」を抱えているが、国力と経済規模に見合う専用機の必要性には国民も共感している。

重要なのは専用機そのものではなく、これを通じ国際舞台で外交力を育てることだ。国民の命と未来がかかった国家安保と通商貿易分野ではさらに切実な課題だ。