韓経:韓国、半導体で稼いだお金の3分の1を海外旅行で使う

  • 2018年2月6日

韓国、半導体で稼いだお金の3分の1を海外旅行で使う

昨年韓国のサービス産業の成績表は過去最悪だった。中国との外交対立で韓国を訪れる最大の大口客だった中国人観光客が急減し、上昇した所得水準により海外旅行に行く韓国人が大きく増加して旅行収支が過去最大171億7000万ドルの赤字を記録したためだ。

旅行収支赤字はそのままサービス収支赤字につながった。344億7000万ドルに達する過去最大規模のサービス収支赤字は20年連続の経常収支黒字の光も陰らせた。輸出が増加傾向に転じ4年ぶりに不況型黒字から脱出したが、サービス収支の悪化で黒字幅が縮小したためだ。

◇旅行収支「雪だるま式」の赤字

韓国銀行が5日に明らかにしたところによると、昨年のサービス収支赤字344億7000万ドルのうち半分近い171億7000万ドルが旅行収支赤字だった。昨年半導体で稼いだお金の3分の1に達する。昨年の半導体純輸出額(輸出額-輸入額)は579億4000万ドルだ。

最大の原因は急減した中国人観光客だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備にともなう中国との対立で昨年の中国人観光客は416万9000人で前年比48.3%と半減した。2016年基準で中国人観光客は韓国を訪れる全外国人入国者の47%に達するほど大きな割合を占めた。これに対し韓国人の海外旅行需要は着実に増加している。昨年海外に出かけた出国者数は前年比18.4%増の2649万6000人に上った。これも過去最多だ。

ウォン高の影響も大きい。昨年ウォンは12.8%上昇し13年来の高値水準を記録した。ウォン高は韓国人の海外旅行需要をあおり外国人が韓国訪問を敬遠する要因だ。

旅行収支のほかにサービス収支を構成する建設収支と運送収支も振るわなかった。特に海運業不況の余波で運送収支は53億ドルの赤字となった。過去最大の赤字だ。

◇経常収支784億6000万ドルの黒字

世界の景気回復と半導体輸出好調により昨年の商品収支は1198億ドルの黒字を出した。2015年に続き過去2位の黒字規模だ。輸出は5773億8000万ドルで1年前より12.8%増加した。2013年の2.4%増から4年ぶりの増加だ。輸入は4574億9000万ドルで16.4%増えた。輸入もやはり2011年の34.2%増から6年ぶりに増加に転じた。半導体製造用装備など設備投資需要が増えた影響だ。過去の景気不況期に輸出より輸入が大きく減って黒字を出す不況型黒字から抜け出した。

経常収支は20年連続で黒字を出したが黒字幅は縮小した。昨年の経常収支は784億6000万ドルと集計された。過去最大のサービス収支赤字で、前年の992億4000万ドルに比べ21%ほど黒字幅が減った。

専門家らは慢性的サービス収支赤字から抜け出すにはサービス産業インフラを整備し海外に抜け出る需要を国内に戻そうとする努力を展開しなければならないと口をそろえる。そうするには規制をなくし、医療観光産業を育てて韓国を訪れる外国人観光客が出国者増加幅ほど増えるよう観光インフラを画期的に改善しなければならないとの主張も出ている。

18年にわたり続いている旅行収支慢性赤字の泥沼から抜け出せなければ家計所得増加が内需活性化につながる所得主導成長の好循環もできにくいという指摘だ。

韓国人出国者が外国人入国者の2倍を上回る奇形的な状況を防ごうとするなら海外に引けを取らないほどの競争力を備えた国内観光地域を育成し、国内旅行のコストパフォーマンスを引き上げなければならないというのが専門家らの助言だ。明知(ミョンジ)大学経済学科のキム・ドゥオル教授は「海外旅行の増加を悪くばかりは見られないが観光インフラ拡充案を考える必要がある」と話している。