韓経:【現場から】雇用は作れないのに「雇用組織」だけ作る韓国政府

  • 2018年1月31日

大統領直属の雇用委員会が30日に予定になかった記者会見を行い、「今週各官庁の1級公務員が参加する青年雇用対策タスクフォース(TF)を設置する」と明らかにした。続けて来週には広域自治体・基礎自治体の雇用専従部署長会議を開き中央政府と地方政府の有機的協業体系を構築することにした。

これに先立ち企画財政部は金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官を本部長とする「青年雇用対策本部」を設置することにした。企画財政部は対策本部を通じ青年雇用政策を導出し、官庁間の協力案もまとめる計画だ。雇用労働部をはじめとする他の官庁も青年雇用TFを推進しているという。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が25日に青年雇用点検会議を招集し、「青年失業が国難水準なのに各官庁に(対策を用意しようとする)意志がみられない」と激しく叱責した直後に現れた現象だ。

文大統領の指摘のように青年就職難は深刻だ。昨年15~29歳の青年失業率は9.9%で2000年の統計作成以降で最悪だった。青年層の体感失業率も22.7%に達した。青年層の4~5人に1人は事実上失業状態という意味だ。昨年経済成長率が3年ぶりに3%を超え韓国政府は今年も3%の成長を目標にするが、青年層は仕事を得られず地団駄を踏んでいる。

政府官庁だからとすぐに手にできる解決策があるのではない。公共雇用81万件創出、公共機関の青年義務雇用比率引き上げ、青年3人を採用する中小企業に3年間1人分の賃金支援(最大年2000万ウォン)などできる対策はすでにすべて取った状態だ。それでも大統領の叱責があれば官界では「すぐに何であれしなければならないが何をやるべきかわからない」という切迫感と不安感が大きくなっている。

雇用を創出する主役である企業は身を縮めている状態だ。韓国政府が後先を考えずに最低賃金を急激に引き上げ、非正規職ゼロ政策を展開して企業は新規採用を敬遠している。

特に中小企業や零細自営業者は既存の雇用まで減らすことを悩んでいる。雇用拡大に負担を与える政策を展開し各官庁に「青年雇用を増やせ」とせっついて政府ができることは「雇用組織」を設けることしかないのかもしれない。

チュ・ヨンソク/経済部記者