韓経:【社説】「大企業コンプレックス」抜け出せなければ経済政策絡まり続ける=韓国

  • 2018年1月31日

韓国政府の経済政策があちこちで暗礁にぶつかっている。雇用の崖、最低賃金の後遺症、再建築をめぐる行き違い、仮想通貨議論などが重なり政策の信頼すら失う局面だ。経済主体の心理萎縮は昨年10-12月期にマイナス成長として現れた。

韓国政府は規制革新に突破口を求めるという腹案だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「革命的アプローチ」を強調し強い意志を示している。だが政策決定権者が経済と企業を見る視点から画期的に変わらない限り今回も空念仏にとどまる公算が大きい。大企業と中小企業を対立構図でアプローチし、「規制革新=財閥特恵」という固定フレームに閉じ込められているからだ。だれもが第4次産業革命、融合・複合を叫ぶが各論に入るといつもブレーキがかかる理由もここにある。

現代自動車が世界で初めて開発した水素自動車からそうだ。国土交通部長官が水素自動車に乗って広報を自任したが、大衆化のためのインフラ構築は「大企業特恵議論」で微温的だ。充電所が全国にわずか11カ所だけで、充電所拡充予算は今年せいぜい150億ウォンだ。その隙に日本と中国は大々的な水素自動車育成に出た。日本はすでに韓国を追い越し、中国は2030年に水素自動車100万台が目標だ。

フィンテックも産業資本の銀行株式を10%(議決権は4%)に制限した銀産分離の鎖に足を引っ張られた。インターネット銀行認可特恵議論、大企業の私金庫化議論が提起されると金融当局も手を引いてしまった。金融監督でアプローチするものを規制で妨げ、金融革新の期待まで冷え込む。最近議論の末に政府が再検討に転じた外国人大株主課税強化も、突き詰めれば韓国人大株主から税金をさらに集めようとして起きたハプニングと変わらない。

韓国のベンチャー生態系が崩壊したのも大企業排斥の結果といえる。大企業が国内のベンチャー企業を買収すれば「タコ足拡張」「技術奪取」などあらゆるレッテルを貼り最初から海外に目を向けるようにさせた。2000年代初めに中国とイスラエルが韓国をベンチマーキングしたが、いまやわれわれが彼らをうらやむ境遇だ。

「規制フリーゾーン」を大企業特恵で片付け、スマートシティも大企業は論外だ。資本と技術を保有する大企業を排除して革新を期待するのは「縁木求魚」と変わらない。産業と国境間の境界が崩れているのに視野を狭苦しい国内に限定し大企業・中小企業を分けるのは時代錯誤的だ。

それでも政府・与党の一部では依然として大企業を「懲らしめる対象」程度と考える。大企業に少しでも得になればダブー視する「大企業性悪説」も蔓延している。それだけ中小・中堅企業が成長を忌避するピーターパン症候群は重症になっていく。中国と日本は政府が率先して走るのに韓国だけ落伍している。