韓経:中国の追撃が恐ろしい? 深センはすでに韓国を追い越した

  • 2018年1月24日

いつからか韓国社会では「中国企業が恐ろしいスピードで韓国企業を追撃している」という危機意識が大きくなり始めた。こうした考えは半分は正しく半分は間違いだ。中国はすでに多くの分野で韓国を追い越したためだ。14~17日に韓国経済新聞の産学メディア特別取材団の一員として視察した深センの企業の技術的な内容と水準はわれわれに衝撃を与えるのに十分だった。1988年に設立されたファーウェイは既存の情報通信技術(ICT)分野だけでなく第4次産業革命分野でグローバル市場を作っていく強力なプレーヤーとしてすでに定着した。創業初期から年間売り上げの10%を超える費用を果敢に研究開発に投資し技術力を固めてきたおかげだ。

世界の商業用ドローン市場で圧倒的なシェア1位を占めているDJIは2006年に深センで創業した後グローバル企業に成長した典型的な革新技術企業だ。初期の試行錯誤を克服してカメラを搭載したドローンに新市場を見つけ出した。深セン本社だけで3000人を超える研究開発人材を保有している。

メイクブロックは最近流行している「STEM」(科学・技術・工学・数学統合教育)に使われる教補材分野で世界1位の企業だ。本社人材400人のうち250人ほどが研究開発人材だ。

これら企業の共通点は研究開発に惜しみなく投資し、本社人材の50%ほどが研究開発人材という点だ。若く想像力が豊富な研究開発人材が世界で最も競争力のある部品供給網と交わり強力なシナジーを生み出している。その結果は最近世界市場で具体的な成果として現れ始めた。

中国の深センが革新技術企業の産室として定着した最大の秘訣は、革新研究開発と創業生態系がしっかりと備わっているということだ。深セン市政府は深センを本格的に開発し始めた初期から研究力と人材インフラのため中国最高の大学である北京大学、精華大学、ハルビン工業大学の深センキャンパスを誘致し大学タウンを構築した。

深セン市政府はまた、教育・研究開発・産学協力・技術創業・マーケティングが関連したマスタープランを立て粘り強く実行してきた。こうした教育と研究開発インフラは深センの革新生態系の核心力量になっている。

ファーウェイはハルビン工業大学深センキャンパス卒業生だけで毎年150人以上を採用している。大学と深セン企業間の産学協力研究が活性化しており、ハルビン工業大学が毎年企業から受注する研究開発プロジェクト規模は韓国有数の大学よりはるかに大きい。

精華大学と深セン市政府が共同で出資し設立したベンチャーキャピタルの力合は数百社に投資した。このうち相当数は海外進出にも成功した。力合は独自にアクセラレーター(創業支援機関)を成功裏に運営しているだけでなく、海外創業企業を対象にしたグローバルアクセラレータープログラムも運営している。

技術創業の「形」だけ備えている韓国の零細な大学技術持ち株会社とは根本的に差がある。深センの創業広場通りに並ぶビルに入ったベンチャーインキュベーターのオフィスを埋め尽くす20代の若者たちを見て、深センの革新生態系が生きて躍動しているということを切実に感じた。

パク・ヒジェ/ソウル大学機械航空工学部教授