雇用があふれる独ミュンヘンvs雇用のない韓国・蔚山

  • 2015年4月1日

独バイエルン州ミュンヘンと韓国蔚山(ウルサン)は両国の自動車産業の本拠地だ。ミュンヘンにはBMWとアウディの本社と工場がある。蔚山(ウルサン)は現代自動車のお膝元だ。自動車産業がうまくいっていた時、この二都市は若者たちであふれていた。雇用が創出され続けていたためだ。

今では二都市の雰囲気は全く違う。ミュンヘンは依然と活気にあふれている。イタリア、スペイン、クロアチアなど周辺国から若者たちが集まっている。BMWなどに就職するためだ。就職のためにドイツ語を学ぼうとする若者が多いため、ミュンヘンのドイツ語学校は好況を享受している。そのはずだ。BMWの昨年末の正規職員は11万6324人で、前年末(11万351人)より5973人増えた。このうち約3000人をミュンヘン地域で採用した。今年も約4000人の追加雇用がある予定だ。

蔚山は違う。どこか沈んでいるような雰囲気だ。昨年9月末の現代車の正規職員(国内基準)は6万395人で前年末(5万9861人)比534人増にとどまった。だからといって現代車の実績が悪いというわけではない。昨年は販売台数496万台を達成し、史上最大を記録した。211万台で、やはり史上最大の販売記録を打ち立てたBMWに決して遅れを取っているような姿ではない。

それでも雇用創出に大きな差が生じているのは、賃金体系が異なるためだと専門家は指摘している。BMWの賃金体系は基本給と個人および企業成果給に単純化されている。成果給は徹底して実績で支給されている。ミラグロス・アンドレBMW人事・労務担当社長は「人件費を成果によって調節できるので、雇用を増やすときに大きな負担にならない」と説明した。

現代車は違う。成果に関係なく勤続年数により給与が上がる号俸制を採択している。正規職を解雇するのも事実上不可能だ。実績が良くても新規雇用を増やさないのはこのためだ。